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「月1回だけ」なら飲みすぎても大丈夫? 肝臓を壊すリスクが3倍増す “飲酒量”と“飲み方”とは

「月1回だけ」なら飲みすぎても大丈夫? 肝臓を壊すリスクが3倍増す “飲酒量”と“飲み方”とは

「たまにお酒を飲み過ぎても、休肝日を作っていれば大丈夫」と思っていませんか? しかし、日頃は節酒を心掛けていても、一時的に大量飲酒することで肝臓に深刻な影響を及ぼす可能性が、米南カリフォルニア大学の研究員らの大規模調査から明らかになりました。研究内容について中路先生に話を聞きました。

中路 幸之助

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

研究グループが発表した内容とは?

編集部

カリフォルニア大学の研究員らが発表した内容を教えてください。

中路先生

カリフォルニア大学の研究員らは、脂肪肝疾患を持つ患者さん4571人を対象に断続的な多量飲酒、つまり「時々飲み過ぎる」行動と肝臓の線維化(肝臓が硬くなる変化)との関連性を調べました。多量飲酒は、女性では1日に4杯以上、男性では5杯以上の飲酒が月1回以上あることと定義されました。

2017~23年にかけて行われた調査の結果、対象者のうち代謝機能の異常に関連する脂肪肝(MASLD)と診断された3969人の中で、月に1回以上の多量飲酒をしているのは632人(15.9%)でした。さらに、こうした飲酒習慣を持つ患者さんは、そうでない患者さんと比べて肝臓の線維化が進行するリスクが約3倍高くなりました。

また、「時々飲み過ぎること」を飲酒量の分類基準に組み込むと、これまでMASLDと分類されていた患者さんの一部は代謝機能障害アルコール関連肝疾患(アルコールと代謝の両方が関係する脂肪肝:MetALD)に再分類され、MetALDの推定患者数は2倍以上に増えることもわかりました。普段の飲酒量が少なくても、時折まとめてお酒を飲む習慣が肝臓に深刻な影響を与える可能性があることを、本研究は示しています。

研究テーマになった疾患とは?

編集部

今回の研究テーマに関連する脂肪肝疾患について教えてください。

中路先生

脂肪肝疾患とは肝臓に脂肪が蓄積する病気で、炎症や線維化、さらには肝硬変へと進行することがあります。多くの場合、自覚症状はほとんどありません。一方で、疲労感や腹部の軽い不快感が表れることがあります。

主な原因には、過度の飲酒、肥満、インスリン抵抗性(インスリンは十分に分泌されているのに体細胞がインスリンに反応しにくくなっている状態)、血中脂質の上昇といったメタボリックシンドロームに関連する状態などが挙げられます。なお、脂肪分の多い食事をするだけで脂肪肝になるわけではありません。
脂肪性肝疾患の治療では、節酒(過度の飲酒を控えること)やメタボリックシンドロームの改善が重要とされています。症状がなくても肝臓への負担は着実に進む可能性があるため、生活習慣を見直し、定期的に医療機関を受診するようにしましょう。

配信元: Medical DOC

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