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パーキンソン病の初期症状は「震え」だけじゃない? 歩き方に現れるパーキンソン病のサインを医師が解説

パーキンソン病の初期症状は「震え」だけじゃない? 歩き方に現れるパーキンソン病のサインを医師が解説

「最近、歩き方が変わった気がする」「歩幅が小さくなった」「動きが遅くなったと言われる」。こうした変化を年齢のせいだと思っていないでしょうか。実はその歩行の違和感は、パーキンソン病の初期サインである可能性もあります。加齢による変化と病気のサインは似ているため、見分けが難しいことが特徴です。本記事では、歩き方の変化に注目しながら、パーキンソン病の進行や受診の目安について、戸塚共立あさひクリニックの河村先生に詳しく解説していただきました。

※2026年4月取材。

河村 満

監修医師:
河村 満(戸塚共立あさひクリニック)

1970年代に医学部卒業後、大学病院や関連医療機関にて神経内科領域の臨床・研究に従事。昭和大学(現・昭和医科大学)神経内科教授として長年にわたり診療・教育・研究に携わり、認知症や神経変性疾患の診療に豊富な経験を有する。退任後は同大学名誉教授に就任し、現在は戸塚共立あさひクリニックにて外来診療をおこなう。日本神経学会専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会認定内科医。

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編集部

はじめに、パーキンソン病とはどのような病気なのでしょうか?

河村先生

パーキンソン病は、体の動きを調整する脳の働きが低下することで、様々な運動症状が現れる病気です。代表的な症状として「手足の震え(安静時振戦)」「動作が遅くなる(動作緩慢)」「筋肉が硬くなる(筋強剛)」という3つの症状があり、これらはパーキンソン病の三徴と呼ばれています。近年では「転びやすさ(姿勢保持障害)」を加えて四徴と呼ぶこともあります。また、パーキンソン病は運動症状だけでなく、認知機能の低下や自律神経症状、睡眠障害など、様々な症状が現れることが分かってきており、レビー小体病を含めた「レビー小体スペクトラム」として考えられることもあります。

編集部

パーキンソン病の原因について教えてください。

河村先生

パーキンソン病は、脳内のドーパミンという神経伝達物質が不足することで起こる病気と考えられています。ドーパミンは中脳にある「黒質」という部分で作られ、体の動きをスムーズにする役割を担っています。このドーパミンが減少すると、体をうまく動かすことが難しくなり、震えや動作の遅さ、筋肉のこわばりといった症状が現れます。また、ドーパミンは運動以外の働きにも関係しているため、進行すると認知機能や気分、自律神経などに関わる症状が出ることもあります。

編集部

パーキンソン病ではどのような症状が現れ、どのような流れで進行していくのでしょうか?

河村先生

症状の現れ方や進行の仕方には個人差がありますが、多くの場合、体の片側から症状が始まるのが特徴です。例えば、片方の手が震え始めたり、片足が動かしにくくなったりすることから始まります。その後、徐々に反対側にも症状が広がっていくことが多いとされています。また、震えが目立つ方もいれば、動作の遅さや歩きにくさが先に出る方もおり、症状の出方は様々です。進行はゆっくりですが、放置すると日常生活に支障が出てくるため、早めの診断と治療が重要です。

編集部

加齢による体の変化とパーキンソン病による症状は、どのように見分ければよいのでしょうか?

河村先生

加齢によって歩く速度が遅くなったり、筋力が低下したりすることはありますが、パーキンソン病では先ほどの三徴(四徴)がそろって現れることが一つの特徴になります。ただし、パーキンソン病のタイプによって症状の出方は大きく異なるため、見た目だけで判断することは難しい場合もあります。パーキンソン病と似た症状が出る「パーキンソン症候群」という別の病気もあるため、正確な診断には専門医による診察や画像検査などが必要になります。

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編集部

加齢による歩き方の変化と、パーキンソン病に特徴的な歩き方にはどのような違いがあるのでしょうか?

河村先生

実は、加齢による歩き方の変化とパーキンソン病の歩き方は似ていることも多く、見分けが難しい場合もあります。ただし、パーキンソン病の場合は症状の進行が比較的早く、歩幅が急に小さくなったり、歩き出しにくくなったりするなどの変化が見られることもあります。また、片側の手の振りが小さくなるなど、左右差があることも特徴の一つです。こうした変化がみられる場合は、年齢のせいと決めつけず、医療機関に相談することが大切です。

編集部

パーキンソン病に特徴的な歩き方について、どのような状態なのか教えてください。

河村先生

パーキンソン病では、歩幅が非常に小さくなる「小刻み歩行」、足を十分に持ち上げられず引きずるように歩く「すり足」、体が前に倒れそうな姿勢で歩く「前傾姿勢」などが特徴的な歩き方として知られています。また、歩き出そうとしても足が前に出ない「すくみ足」という症状が出ることもあります。これらの症状は転倒の原因にもなります。歩き方の変化は非常に重要なサインになります。

編集部

ご家族など周囲の人が、パーキンソン病による歩行の変化に気づくためのポイントはありますか?

河村先生

周囲の方が気づくポイントとしては、「歩くのが急に遅くなった」「歩幅が小さくなった」「腕を振らなくなった」「前かがみで歩くようになった」などの変化です。加齢による歩き方の変化もありますが、パーキンソン病の場合は変化のスピードが比較的早いことが特徴です。また、転びやすくなった、動作が全体的に遅くなった、表情が乏しくなったといった変化もサインになることがあります。

配信元: Medical DOC

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