離婚から3か月。夫は借金返済の日々を送り、美恵子は女手一つで家と娘たちを守っている。かつての不安は消え、心からの平穏を手に入れた彼女は、子どもたちと確かな足取りで、本当の幸せへと歩みを進めるのだった。
新生活が始まり数か月
庸介が家を去ってから、3か月が経ちました。
あの日、彼は義父に引きずられるようにして家を出て行きました。 誓約書の効力と、義両親の立ち会い、そして弁護士を通じた法的な手続きにより、離婚はスムーズに成立しました。
庸介が持っていた株は、私の宣言通り全て売却させ、現金として回収しました。暴落していた銘柄もありましたが、それでもまとまった額にはなりました。
それをリイナとカンナの将来のための貯金口座に移した時、ようやく胸のつかえが取れた気がしました。
楽ではない、だけど満ち足りた日々
今の生活は、決して楽ではありません。仕事と育児の両立、一人で背負う家のローン。毎日が戦いです。
でも、不思議と心は軽いんです。
「ママ、見て! 今日のお弁当、ピカピカに食べたよ!」
カンナが空っぽのお弁当箱を見せてくれます。 「
偉いね! 明日は何がいい?」
「うーん、卵焼き! あ、でも卵、高いんだよね?」
娘がふと言った言葉に、私は笑ってしまいました。
「大丈夫だよ。必要なところには、ちゃんとお金を使うから。それが本当の節約なんだよ」
庸介は今、実家に身を寄せながら、多額の借金返済のために必死で働いているそうです。義父の監視の下、ギャンブル依存症のカウンセリングにも通っているとか。 彼が本当の意味で更生するかどうかは、もう私の知ったことではありません。

