高糖質・強刺激飲料との付き合い方とは? 注意点を解説
編集部
高糖質・強刺激飲料を飲む際に、特に注意が必要な方はいますか? 具体的に教えてください。
山田先生
特に注意が必要なのは、成長期の子ども、妊娠中や授乳中の人、そして糖尿病などの持病がある人です。子どもはカフェインの代謝が未発達なため、カフェインによる不眠や興奮が強く出やすい傾向があります。
妊娠中の人は、カフェインが胎児に移行する影響を考慮する必要があり、多量の糖分は妊娠糖尿病のリスクも高めます。
また、糖尿病、痛風などの持病がある人は、急激な血糖値や尿酸値の上昇が病状を直接的に悪化させるため、摂取は避けるのが賢明だと思います。
編集部
甘い飲み物を毎日飲むのが習慣になっている患者さんは体にどのような変化が見られることが多いですか?また「病院に行ったほうがよい」と目安になるサインがあれば教えてください。
山田先生
日常的に甘い飲料を摂取する患者さんでは、最も想像しやすいと思われる体重増加に加え、血糖値や中性脂肪値といった血液検査値の異常が出やすくなります。また、むし歯や歯周病が進行しているケースも目立ちます。
受診を検討すべきサインとして、異常に喉が渇く、尿の回数や量が増える、だるさが続く、などが挙げられます。もちろんこのような症状があれば受診をお勧めしますが、自覚症状がない場合も多いため、定期的な健康診断での血液検査のチェックも大切です。
編集部
予防医学の観点から、流行の飲料と上手に付き合うために、私たちが日頃から意識しておくべきことを教えてください。
山田先生
流行の飲料は、成分の強い刺激によって脳が「大好きな飲み物だ」と勘違いするように作られています。私たちは自分の意思で「好きだからまた買う」と選んで買っているつもりでも、実は意図的に設計された「好き」という錯覚の術中にはまっている可能性があります。
単なる個人の好みの問題という以上に、「成分によって脳の報酬系が強く刺激されている」という可能性に、まずは自覚的になることが大切だと思います。
編集部
嗜好性の高い飲料は完全に避けるべきでしょうか。それとも摂取頻度や量を調整すれば問題ないのでしょうか? 予防医学の観点から、現実的な付き合い方を教えてください。
山田先生
単体で見れば、完全に禁止しなければならないほどのものとは思いません。1回の高糖質・強刺激飲料の摂取が何かのリスクを大きく増やすわけではないでしょう。
問題は、それが“習慣”になることです。だからこそ、「一度飲み始めると止まらなくなるように作られている」ということには意識的である必要があります。
嗜好性の高い飲料は、成分の配合により意図的に「好き」になるよう設計されている側面があります。「美味しい」「やみつきになる」と思ったあなたは、飲んだ瞬間からすでに習慣化しやすい状態に近づいている可能性があります。
日常の水分補給ではなく、たまの楽しみに留めるなど、「主導権を自分が握る」工夫が必要です。一歩引いた視点を持つことが、自分の健康維持につながるはずです。
編集部まとめ
高糖質・強刺激の炭酸飲料のなかには、1本で1日の糖分摂取目安を大きく超える商品もあります。山田先生が解説するように、「やみつきになる」と感じる背景には、糖質やカフェイン、炭酸刺激など複数の要素が関係している可能性があります。完全に避ける必要はないものの、習慣化しないよう意識しながら付き合うことが大切です。本稿が読者の皆様にとって、自分の体と飲料との向き合い方を見直すきっかけとなりましたら幸いです。
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