施術前に知っておきたい注意点
編集部
美容目的でヒアルロン酸を使う場合、注意点や知っておくべき内容はありますか?
紀田先生
施術後には腫れや内出血、しこりなどの反応が起こり得ます。ごくまれに感染や血流低下を引き起こすケースもあります。上記のリスクは施術者の技術や解剖学の理解度に左右されるため、十分に納得したうえで施術を受けてください。
さらに、治療には限界があります。皮膚の柔らかさや状態によって変化の表れ方や持続期間には個人差が生じます。ヒアルロン酸だけでは十分な改善が得られないケースがある点も把握しておいてください。場合によっては、医療者側から「適応がない(治療に適していない)」と判断される場合もあります。
編集部
腫れは時間とともに落ち着くものなのでしょうか?
紀田先生
多くの場合、施術後の腫れは数日以内に落ち着きます。針を刺した刺激や注入による軽い炎症反応が原因であり、自然な経過としてみられる症状です。ただし、腫れが急激に強い場合や長引く場合は、ほかの問題が隠れている可能性があるため、早めに受診してください。
編集部
しこりについてはどうですか?
紀田先生
しこりは、浅い層に不均一に注入されたり、硬めの製剤を使用したりした場合に生じる場合があります。ただし、信頼できる医療機関で適切な層に適量を注入すれば、ほとんど予防できます。気になるしこりが生じた場合、時間とともに馴染んでいくケースもあります。必要であれば溶解剤での調整も可能です。
編集部
ヒアルロン酸注入について、ほかに知っておいたほうがいいことはありますか?
紀田先生
ヒアルロン酸注入は保険適用外のため、自由診療(自費診療)となります。1回あたりの料金だけでクリニックを決めるのではなく、事前のカウンセリングやメンテナンスの頻度なども確認し、納得できる医療機関で施術を受けてください。不安な点は遠慮なく医師へ相談することをおすすめします。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
紀田先生
ヒアルロン酸注入は、比較的手軽に変化を実感しやすい施術です。しかし、注入する場所や量によって仕上がりが大きく左右されます。また、すべての人に適しているわけではありません。
「適切な治療を、適切な人に、適切なタイミングで行う」点が何より重要だと考えています。自己判断せず、カウンセリングを通して納得できる説明を受けたうえで選択してください。信頼できる医療機関で、安心して施術への一歩を踏み出せるよう願っています。
編集部まとめ
ヒアルロン酸注入は短時間で受けられる手軽な施術です。一方で、腫れやしこりなど、正しく理解しておくべきリスクも存在します。大切な点は、成分の特性や起こり得る反応を把握し、信頼できる医療機関で適切な施術を受けることです。疑問点や不安があれば、遠慮せず医師へ相談し、自分に合った治療を選択していきましょう。

