親切な彼女と、息苦しい私
せっかくの休日なのに、カレンダーの予定を見るだけで胃のあたりがズンと重くなる。そんな日々が始まったのは、近所に住むママ友、由香里さんと知り合ってからのことでした。
由香里さんの子どもとうちの子どもは同級生。彼女はいつも明るく、活動的で、とても良い方です。ただ、私にとっての理想のママ友関係は「学校行事で会ったら少し立ち話をする」くらいの、程よい距離感でした。
しかし、由香里さんの価値観は違ったのです。
「今週末、ちょっと遠出しない? 良い公園を見つけたの!」
金曜日の夜に届くメッセージ。由香里さんからのお誘いは、いつも朝から夕方まで一日がかりのコースでした。本当は家でのんびり過ごしたい。そう思いつつも、波風を立てたくない私は「ありがとう、楽しみにしてるね」と、本心を隠して返信してしまうのでした。
車内の沈黙と、積み重なる負担
お出かけの当日、由香里さんはいつも快く自家用車を出して運転してくれました。
「乗せていってあげるから、気にしないで!」
その言葉に甘えさせてもらってはいるものの、毎回乗せてもらうとなれば、ガソリン代や高速代の代わりにちょっとした手土産や、現地でのカフェ代を持ったりとお礼の手配が必要です。ペーパードライバーで運転に自信がない私は、車を出せない申し訳なさと、毎回のお礼を考える面倒くささの間で、いつも密かに頭を悩ませていました。
さらにつらかったのは、移動中の車内です。
一日中一緒にいると、だんだんと話すネタも尽きてきます。ふと訪れる長い沈黙。
(由香里さんは、本当に私といて楽しいのかな…?)
助手席で気を揉みながら、私はただ窓の外を眺めることしかできませんでした。現地に着けば、最初は仲良く遊んでいた子どもたちも、時間が長くなると疲れて喧嘩を始めます。その仲裁や相手への気遣いで、帰る頃には心も体もすっかり疲れ果てていました。

