賑やかすぎる訪問者たち
「ただいまー!」
小学1年生の息子・蓮(れん)が元気に帰宅する声。その後ろには、いつも同じクラスの友人である陸(りく)くんの姿がありました。ここまでは、よくある微笑ましい放課後の風景です。
しかし我が家には、陸くんだけでなく、小学2年生の姉・葵(あおい)ちゃん、そして小学4年生の兄・空(そら)くんの3兄妹がセットで遊びに来るのが日常茶飯事になっていました。
学年もバラバラな4人の子どもたちが集まると、家の中は一気に大騒ぎになります。最初のうちは「賑やかでいいな」と思おうとしていましたが、徐々にその行動は私の許容範囲を超えていきました。
ある日は、夕飯の支度をしているキッチンに空くんが入ってきて冷蔵庫内を物色、またある日は、いつの間にか2階の寝室に上がり込み、クローゼットを開けてかくれんぼをしていました。
子どもに悪気がないのは分かっています。それでも、毎日のようにプライベートな空間に踏み込まれ、私は強いストレスを感じるようになっていきました。
エスカレートする「おごり」の連鎖
そんなある日、子どもたちだけで買い物に行った際、空くんが蓮にお菓子を買ってくれたことがありました。
「お金の貸し借りやおごり合いはトラブルの元になる」
そう危機感を覚えた私は、蓮に厳しく「お金のやり取りは絶対にしてはいけない」と言い聞かせました。そしてすぐに陸くんたちの母親に連絡を入れ、謝罪をしておごってもらった分のお金を返金したのです。その時は、親同士で対応をして、無事に解決したと思っていました。
しかし、数週間後。事態は思わぬ方向へ動き出します。
今度は逆に、蓮が陸くんに「これ買ってくれないと友達やめるよ」と言われ、お菓子をおごってしまったというのです。ちょうど私が家をあけている間、みんなで公園に行くと言ったときです。蓮はこっそりお小遣いを持って出ていたことに気づきませんでした。蓮からその話を聞いたとき、胸が締め付けられるような思いでした。
「本当にそんな言葉があったのか」、それとも「蓮の受け止め方の問題なのか」。真実が見えないまま、私は一度様子を見ることにしました。
ところが昨日、私が留守にしている間に、さらに大きな出来事が起きてしまったのです

