ついに2,000円を超えた金額
今度は葵ちゃんと文房具店に行ったという蓮。またも、私がいない時間にお年玉の入った財布を持ちだしていました。さらに「お金がないから」と葵ちゃんに促され、蓮が自分の財布からお金を出したといいます。その額は2,000円を超えていました。
小学1年生にとって、2,000円はあまりにも大金です。さすがに今回は見過ごすわけにはいかない、と私の手が震えました。
子どもたちだけで悪気なく始まったお金のやり取りが、エスカレートして取り返しのつかないトラブルに発展しつつある――。これ以上、親同士だけで「うちの子が」「いや、そっちの子が」と言い合っても、感情的になって事実が見えなくなるかもしれない。
「全員から中立的にしっかりと言い聞かせてくれる第三者が必要だ」
私はそう考え、学校の担任の先生に相談することを決意しました。この行動は理不尽ではないはず。そう自分に言い聞かせました。
親としての葛藤と、これからの距離
それでも、頭の片隅には不安がよぎります。
「相手の親御さんとの関係性が悪化しないだろうか」
「『チクった』と思われて、蓮が学校で仲間外れにされたりしないだろうか」
悩んだ末、私は感情を交えず、これまでに起きた事実(おごられたこと、それを返金したこと、その後におごる側になったこと)を時系列で淡々と先生に伝えることにしました。どちらが悪いかを決めるのではなく、子どもたちが「お金の大切さ」と「友達との正しい距離感」を学ぶための指導をお願いしたのです。
先生は真摯に話を聞いてくださり、後日、双方の子どもたちを集めて丁寧な聞き取りと指導を行ってくれました。相手の親御さんにも先生から連絡が入り、2,000円は無事に手元に戻ってくることになりました。
今回の件を経て、陸くんの親御さんとも少し距離ができてしまったのは事実です。蓮も一時は気まずそうな顔をしていました。
けれど、あの日を境に、蓮は「お金は大事なものだから、友達同士で出し合っちゃいけないんだよね」と、自分なりの境界線を理解したようです。子どもたちが突然上がり込んでくることも、自然と減っていきました。
近すぎる関係は、時に見たいものを見えなくさせてしまいます。子どもたちにとっても、私たち親にとっても、一度立ち止まってお互いの距離感を見直すための、大切な人生のレッスンだったのだと今は思っています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。
記事作成: kumasan
(配信元: ママリ)

