膠原病の人が積極的に摂りたい栄養素

膠原病の人におすすめの食べ物はありますか?
特定の病気に効く特別な食品があるわけではありませんが、日々の食事では野菜、果物、豆類、全粒穀物、魚、ナッツ類をバランスよく取り入れた内容がおすすめです。こうした食事は、加工食品や飽和脂肪の多い食事に偏りにくく、全身の健康管理にもつながります。また、膠原病では治療の影響や活動量の低下から、骨の健康にも目を向けたいところです。そのため、牛乳やヨーグルト、小魚などのカルシウムを含む食品と、鮭、さば、卵などのビタミンDを含む食品を意識するとよいでしょう。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の維持だけでなく筋肉の働きにも関わります。
筋力の低下や貧血を防ぐために意識すべき栄養素を教えてください
筋力低下が気になるときは、まずたんぱく質をしっかり確保することが大切です。肉、魚、卵、大豆製品、乳製品は、筋肉の材料になるたんぱく質を補いやすい食品です。食欲が落ちているときでも、1回量にこだわりすぎず、毎食少しずつたんぱく質源を入れるほうが続けやすいです。ビタミンDは筋肉の働きにも関わるため、骨のためだけでなく筋力維持の面でも意識しておきたい栄養素です。貧血を防ぐうえでは、鉄がまず重要です。鉄は赤血球のヘモグロビンや、筋肉で酸素を扱うミオグロビンの材料です。赤身の肉、レバー、あさりなどに多いヘム鉄は吸収されやすく、豆類、ほうれん草などに含まれる非ヘム鉄は、ビタミンCを一緒に摂ると吸収を助けやすくなります。さらに、葉酸やビタミンB12の不足でも貧血は起こりうるため、緑黄色野菜や豆類、卵なども偏らず取り入れることが大切です。
膠原病の人が取り入れるとよい食習慣はありますか?
おすすめしやすいのは、特定の食品に頼るより、食事全体のバランスを整えることです。具体的には、野菜や果物を増やし、主食は白いパンや菓子類ばかりに偏らせず、豆類や魚を取り入れ、加工食品や揚げ物、甘い飲み物を飲みすぎないことです。加えて、毎食でたんぱく質を分けて摂ること、欠食しないこと、体重が落ちすぎないようにすることも大切です。治療中は食欲低下や倦怠感で食事が偏りやすいため、食べられるときにまとめてではなく、こまめに整えるほうが現実的です。ステロイド治療中なら塩分や糖分の摂りすぎを避け、骨の健康のためにカルシウムとビタミンDも意識すると、より全身管理につながります。
編集部まとめ

膠原病では、すべての方に共通する絶対に食べてはいけないものがあるわけではありません。大切なのは、病気の種類や合併症、治療内容に応じて食事の注意点を考えることです。特定の食品だけに頼るのではなく、無理なく続けられる食習慣を整え、自分の病状や治療に合った形で食事を考えていくことが、日々の体調管理につながります。
参考文献
『2021 EULAR recommendations regarding lifestyle behaviours and work participation to prevent progression of rheumatic and musculoskeletal diseases』(Ann Rheum Dis)
『Eating Healthy When You Have Lupus』(Lupus Foundation of America)
『全身性強皮症(指定難病51)』(難病情報センター)
『Common questions about methotrexate』(NHS)
『ビタミンD』(厚生労働省)
『カルシウム』(厚生労働省)
『鉄』(厚生労働省)
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