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「子どもの睡眠不足」の原因は“あの習慣”? 大人と異なる症状と『3つの対策』【医師解説】

「子どもの睡眠不足」の原因は“あの習慣”? 大人と異なる症状と『3つの対策』【医師解説】

寝つきが悪い、夜中に何度も起きるなど、子どもの睡眠トラブルに悩む家庭は少なくありません。「成長とともに治るのでは」と様子を見てしまいがちですが、生活習慣や環境を整えることで改善するケースもあります。家庭でできる対策や見直したいポイントについて、こどもメンタルクリニック芝院長の鄭理香先生に詳しく教えてもらいました。

※2025年10月取材。

鄭 理香

監修医師:
鄭 理香(こどもメンタルクリニック芝)

東京女子医科大学卒業。東京女子医科大大学病院卒後臨床研修。都立梅ヶ丘病院、都立松沢病院、都立小児総合医療センター勤務。さくらクリニック、さいわいこどもクリニックなどの地域医療勤務。そのほか、特別支援学校校医、女性相談、虐待相談、産業医など。

子どもの睡眠障害とは? どんな症状?

子どもの睡眠障害とは? どんな症状?

編集部

子どもの睡眠障害とは、どのような状態を指しますか?

鄭先生

年齢に応じた十分な睡眠がとれず、生活や発達に影響が出ている状態を指します。具体的には、イライラやかんしゃくといった行動面の変化が見られることがあります。それに加えて、寝つきの悪さや夜中に何度も目が覚めるといった睡眠そのものの悩み、さらには朝なかなか起きられない、日中に強い眠気や集中力低下が見られるなどの症状が見られることがあります。一時的なものもありますが、慢性的に続く場合は注意が必要だといえます。

編集部

大人の睡眠障害と同じものですか?

鄭先生

基本的な考え方は共通しますが、原因は異なります。大人の場合は精神的ストレスや加齢による睡眠の質の低下が主な原因になることが多いです。一方、子どもの場合には生活リズムの乱れが一番大きく、そのほかに入園などの環境の変化や心理的な影響が深く関わります。子どもは不調をうまく言葉にできないため、保護者が小さな変化に気づくことが重要になります。

編集部

年齢によって症状は違いますか?

鄭先生

はい、違いが見られます。乳幼児では夜泣きや頻繁に目が覚めることが多く、学童期では寝る時間が遅くなったり、朝起きられなくなったりする様子が目立ちます。思春期になると体内時計の変化により夜型になりやすい傾向があり、朝起きられないことや、日中の過度の眠気を訴える機会が目立つようになります。

編集部

放置するとどんな影響がありますか?

鄭先生

睡眠不足が続くと、集中力や学習意欲の低下、気分の不安定さ、体調不良が起こりやすくなります。睡眠は成長ホルモンの分泌に深く関わり、心と体が育つために欠かせない「大切な栄養」の一つです。「眠れないだけ」と軽く考えず、生活に支障が出ていないかを意識して確認することが大切だといえます。

なぜ起きるのか? 原因・治療法は?

なぜ起きるのか? 原因・治療法は?

編集部

子どもの睡眠障害の主な原因は何ですか?

鄭先生

一般的に多く見られるのは、生活リズムの乱れです。不規則な就寝時間、寝る直前までのスマートフォンやゲームの使用、夜遅くまでの習い事などが影響します。また、不安やストレスといった環境の変化も睡眠に大きく関係します。

編集部

病気が原因の場合もありますか?

鄭先生

はい、あります。主要な原因として、アレルギー性鼻炎や花粉症による鼻づまり、夜間のせき、扁桃肥大に伴ういびきが挙げられます。これらは、眠りを浅くしやすい代表的な要因です。また、自閉症スペクトラムなどの発達特性に伴い、睡眠リズムが乱れやすいケースもあります。さらに、むずむず脚症候群が原因となっていることもありますが、この場合、本人や家族が「病気」と認識していない場合も少なくありません。睡眠の問題が続くときは、背景にある原因を見極めることが大切です。

編集部

治療はどのようにおこなわれますか?

鄭先生

成長に必要な睡眠時間は、乳幼児と思春期では大きく異なります。そのため、まずは、成長のステージに見合った適切な睡眠時間を知るところから始めましょう。その上で、「うちの子どもは睡眠時間が足りていないな」「日中調子が悪いのは、睡眠不足が原因なのかな」と感じたら、治療を考えるとよいでしょう。

編集部

次におこなうべきことは何ですか?

鄭先生

治療の基本は生活習慣の見直しです。原因に応じて睡眠環境や生活リズムを整える指導をおこないます。特に大事なのは、「朝起きる時間をそろえること」です。また、病気が疑われる場合は検査をおこない、必要に応じて専門的な治療を進めます。

編集部

薬を使うこともありますか?

鄭先生

薬物療法は慎重に判断されますが、補助的に用いられることが一般的です。

編集部

すぐに受診したほうがよい目安を教えてください。

鄭先生

睡眠の問題が数週間以上続き、園生活や学校生活に支障が出ている場合は受診を考えましょう。また、激しくいびきをかく、寝ているときに時々呼吸が止まる、日中の眠気が強いといった場合も早めの相談が望まれます。

配信元: Medical DOC

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