家庭でできる対策は?
編集部
家庭でまず見直すべきことはありますか?
鄭先生
毎日同じ時間に寝て起きる生活リズムを作ることが最も大切です。特に、朝起きる時間を一定にすることが、生活のリズムを作る礎になります。休日もそのペースから大きくずらさないことが重要です。また、朝起きたら日光を浴びることで体内時計が整いやすくなります。
編集部
寝る前の過ごし方で気をつけることを教えてください。
鄭先生
寝る前1時間は、強い光や刺激を避けることが大切です。スマートフォンやゲーム、テレビは控え、リラックスできる時間を作ります。これを子どもだけに守らせるのではなく、家族全員で共有することで、自然とルーティンとして身につくようになります。また、ぬるめのお湯に浸かったり読書をしたりするなど、眠りに入りやすい習慣を取り入れることも効果的です。
編集部
昼寝の習慣はどう考えればよいでしょうか?
鄭先生
子どもの年齢や成長ステージにより、昼寝が必要かどうかは異なります。学校から帰ってきてぐったり疲れているようなら、少し昼寝をさせることでその後の食事がスムーズに進むかもしれません。しかし反対に、昼寝によって夜の睡眠障害がひどくなることもあるため、一人ひとりの状況に合わせて専門家に相談することをおすすめします。
編集部
睡眠環境はどう整えればよいですか?
鄭先生
寝室は暗く静かで、適切な温度・湿度を保つことが理想です。また、「寝室は眠る場所」と認識させるため、ベッドで遊んだり長時間過ごしたりしない工夫も有効だといえます。
編集部
家庭でできることもたくさんあるのですね。
鄭先生
「早く寝なさい」と叱るよりも、睡眠の大切さを親子で理解し、一緒に環境を整える姿勢が大切です。無理に寝かせようとすると逆効果になることもあります。しっかり眠ることは食事や教育と同じくらい、心と体を育てる“栄養”です。困ったときは一人で抱え込まず、医師や専門家に相談しながら一緒に対策を考えていきましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
鄭先生
「昔からこういう子だから」「この程度はよくあること」と思い、困りごとがあっても相談されていないご家庭は少なくありません。しかし実際には、治療や支援の対象となるケースもあり、適切に関わることで症状が改善することもあります。健康的な睡眠は子どもの成長にとって不可欠なもの。少しでも気になることがあれば、早めに専門家へ相談してほしいと思います。
編集部まとめ
「様子を見よう」と思っているうちに、困りごとが長引いてしまうこともあります。小さな違和感でも、早めに相談することが、子どもと家族の負担を軽くする第一歩になります。まずはかかりつけの小児科や精神科(児童精神科)の医師に相談してみてはどうでしょうか。

