脳トレ四択クイズ | Merkystyle
訪問歯科診療で介護保険は使えるの?適用条件や費用、利用の流れについて解説

訪問歯科診療で介護保険は使えるの?適用条件や費用、利用の流れについて解説

「介護が必要な家族に、家で訪問歯科診療を受けさせたいけど費用が心配」「利用方法がわからない」という悩みを持つ方も少なくないのではないでしょうか。

訪問歯科診療は、介護保険や医療保険が適用される場合があります。

介護が必要な高齢の方にとって口腔ケアは身体の機能や食べる楽しみを守るために重要です。

この記事では適用条件や費用、利用の流れを解説し、利用者やその家族が不安なく活用できるよう紹介します。

高山 哲朗

監修医師:
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

訪問歯科診療で介護保険を使う場合

要介護3の被保険者証と負担割合証

介護保険における訪問歯科診療の内容を教えてください。

介護保険における訪問歯科診療の内容は、居宅療養管理指導(要支援1、2の方は介護予防居宅療養管理指導)と呼ばれます。その内容は主に以下のとおりです。

歯科医師による居宅療養管理指導

歯科衛生士などによる居宅療養管理指導

歯科医師はケアマネジャーとの情報共有や、利用者や家族に適切な介護方法について指導や助言を行う役割を担います。近年では口腔内の問題だけでなく、対象者の社会生活面の問題(孤独や生活困窮など)にも目を向け、地域社会の支援につなげることも役割の一つです。また、歯科衛生士は歯科医師の指示に基づいて、本人や家族では難しい口腔内や入れ歯の清掃などを行います。さらに、飲み込みの訓練や指導、ケアの計画書作成なども役割の一つです。歯科衛生士のほかに、保健師や看護師、または医師の指示に基づく管理栄養士がケアに加わる体制がとられることもあります。

介護保険と医療保険を併用できますか?

介護保険と医療保険を併用することは珍しくありません。ただし併用できるのは、いくつかの条件に該当する方に限られ、主な条件は以下のとおりです。

歯科医師による医療保険上の歯科訪問診療を受けている方

介護認定を受けている方

自宅や居宅系施設で療養する方

居宅系施設とは、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、軽費老人ホーム、ケアハウス、養護老人ホーム、小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る)などが含まれます。また、医療保険上の訪問歯科診療の原則として、歯科医療機関と訪問先が半径16km以内に限られるという条件があることにも注意が必要です。

介護保険と医療保険はどのように使い分けますか?

介護保険が適用となるのは、歯科医師や歯科衛生士らによる助言や指導、専門的な清掃などです。一方、医療保険は歯周病やむし歯の治療、入れ歯の調整などの直接的な治療などに適用されます。また対象者の居住場所によっても使い分けのルールがあり、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった施設入所の方、入院中の方は医療保険のみが適用されます。

訪問歯科診療で対応してもらえる治療内容を教えてください。

訪問歯科診療では、対象者の訴えや身体的負担を確認しながら、治療内容が検討されます。内容は主に歯科診療、口腔ケア、口腔リハビリテーションの3点です。歯科診療では、むし歯や歯周病の治療、入れ歯の製作や調整などが行われます。また、口腔ケアは専門的な口腔内や入れ歯の洗浄、自宅での歯磨き方法の指導などがあります。さらに、口腔リハビリテーションは、食べる力の維持・回復を目的とした、お口周りの体操や嚥下訓練などを行うものです。

介護保険における訪問歯科診療の適用条件や費用

痛がる高齢者女性と介護士

居宅療養管理指導について教えてください。

居宅療養管理指導は、介護保険サービスの一つです。要介護状態で病院に通うことが困難でも、医師や歯科医師、薬剤師などの専門職が自宅を訪問して、計画的に必要な助言や指導が行われます。介護が必要となっても可能な限り自宅で自立して生活を送ること、その生活の質を向上させることが目的です。歯科に関わる居宅療養管理指導は、歯科医師や歯科衛生士により行われます。また、場合によっては看護師や保健師、管理栄養士がケアを担っています。

利用できる対象者について教えてください。

介護保険における訪問歯科診療を受けることができるのは、以下の対象者です。

病院に通うことが困難で継続的な歯科診療を必要とする方

要介護または要支援の認定を受けている方

自宅や居宅系施設で生活している方

医療保険における訪問歯科診療を受けている方

介護保険が適用できるのは、自宅や居宅系施設で生活している方です。居宅系施設には、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、軽費老人ホーム、ケアハウス、養護老人ホーム、小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る)などが含まれます。一方で、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設に入所する方、入院中の方は医療保険のみが適用されます。

介護保険の支給限度額の対象ですか?

支給限度額とは、介護認定を受けている方が居宅サービスを利用する際に、介護保険から給付を受けられる限度額をいいます。限度額は介護度によってひと月分が決められており、限度額を超えた分は全額自己負担です。しかし、介護保険での歯科訪問診療は支給限度額の対象にはなりません。そのため、デイサービスやヘルパーといった介護保険サービスを限度額いっぱいまで利用している方でも、別枠で居宅療養管理指導を所得に応じて1割から3割の負担で利用することができます。その理由としては、居宅療養管理指導は医師や歯科医師などによる医学的判断で行われるもので、ケアマネジャーが作成するケアプランに含まれていなくとも実施できるとされているからです。

自己負担額について教えてください。

介護保険の訪問歯科診療では、所得に応じて1割から3割の負担です。同一建物内で1名のみが対象の場合、歯科医師による指導は1割負担で基本報酬が1回517円です(月2回まで)。また、歯科衛生士の場合は基本報酬が1回362円(月4回まで)とされています。この基本報酬に各種の加算が加えられます。また、医療保険と介護保険が併用されることも少なくないため、介護保険の自己負担に医療費が加わる場合があることに注意が必要です。さらに、歯科医療機関によっては、移動に関わる交通費が発生する場合があります。詳しくは、かかりつけの歯科医師や、担当のケアマネジャーへの相談をおすすめします。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。