まだある! 高血圧で起こりやすい病気
編集部
次に、脳に関わる病気には、どのようなものがありますか?
東先生
高血圧が続くと、脳の血管も傷つきやすくなり、脳出血や脳梗塞のリスクが高まります。高血圧の人が上の血圧を10mmHg下げるだけで、脳卒中のリスクが約30%減ることが分かっています。脳の病気は突然発症し、重い後遺症を残すこともあるため、予防が非常に重要です。
編集部
足の血管に起こる病気についても教えてください。
東先生
足の血管に動脈硬化が起こると血流が悪くなり、歩くと足が痛くなる、足が冷たく感じるといった症状が出ることがあります。これを末梢(まっしょう)動脈疾患といいます。進行すると潰瘍や壊死(えし)につながることもあります。高血圧を改善することで、動脈硬化の進行を遅らせることができます。
編集部
高血圧を指摘されたら、何をしたらよいのでしょうか?
東先生
まずは自宅で血圧を測り、自分の血圧を知ることが大切です。1回の測定だけでは判断できないため、継続して測ることが重要です。数値が高めの場合、症状がなくても放置せず、早めに医師に相談しましょう。塩分は取り過ぎていないか、運動習慣は適切かなどの生活習慣の見直しや、必要に応じた検査・治療を行います。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
東先生
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれるように、自覚症状がないまま進行し、気付いたときには重大な病気につながることがあります。昔は「130mmHg台なら大丈夫」「高齢者なら140mmHg以上でもよい」と考えられていた時期もありましたが、家庭血圧が130mmHgを超えるあたりから心血管病のリスクが上がることが分かっています。現在の家庭血圧目標値は、一部例外はあるものの、全年齢で125/75mmHg未満とすることが望ましいとされています。血圧が高い場合は放置せず、早めに医師に相談しましょう。
編集部まとめ
高血圧は症状がないまま進行し、血管を通じて全身に影響を及ぼす病気です。健康診断や人間ドックなどで高血圧を指摘されたことのある人は、「まだ大丈夫」と放置せず、医療機関で相談してみてはいかがでしょうか? 早めの行動が、将来の大きな病気を防ぐ第一歩になります。

