「眼底検査」で見つかる病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「眼底検査」で見つかる病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
網膜剥離
網膜剥離は、目の奥にある網膜が本来の位置からはがれてしまう病気です。網膜は光を感じ取り、映像を脳へ伝える重要な役割を担っているため、剥離が進行すると視力が大きく低下します。強い近視がある方や加齢、目の外傷、網膜に小さな穴が開いていることなどが主な原因です。初期の段階であればレーザー治療で進行を防げる場合もありますが、剥離が進んでいる場合は手術が必要になります。急に飛蚊症が増えた、稲妻のような光が見える、視野の一部が欠けたと感じた場合は、できるだけ早く眼科を受診することが重要です。
緑内障
緑内障は、視神経が徐々に障害され、視野が少しずつ狭くなっていく病気です。眼圧の上昇が主な原因とされていますが、眼圧が正常でも発症するタイプもあります。初期にはほとんど自覚症状がなく、気づかないうちに進行するのが特徴です。治療は眼圧を下げる点眼薬が基本で、進行度によってはレーザー治療や手術が行われることもあります。一度失われた視野は元に戻らないため、健康診断や眼底検査で指摘された場合は早めに眼科を受診しましょう。
白内障
白内障は、水晶体が濁ることで視界がかすんだり、まぶしさを強く感じたりする病気です。最も多い原因は加齢ですが、糖尿病、外傷、薬の影響などによって起こることもあります。進行はゆっくりなことが多く、初期は日常生活に大きな支障が出ない場合もあります。見えにくさが進み、生活に不便を感じるようになった段階で手術が検討され、濁った水晶体を人工レンズに入れ替える治療が行われます。見え方の変化やまぶしさが気になり始めたら、眼科で相談しましょう。
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎は、虹彩や毛様体、脈絡膜といったぶどう膜に炎症が起こる病気です。自己免疫疾患や感染症が原因となることもありますが、原因が特定できない場合も少なくありません。目の充血や痛み、かすみ、まぶしさなどの症状が比較的急に現れるのが特徴です。治療は炎症を抑える点眼薬や内服薬が中心で、原因に応じて抗菌薬や免疫を調整する治療が行われることもあります。症状を放置すると視力低下につながることがあるため、異変を感じたら早めの受診が必要です。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、糖尿病による血管障害が網膜に起こる病気です。血糖値が高い状態が続くことで網膜の血管が傷み、出血やむくみが生じます。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると視力低下や失明の原因になることがあります。治療の基本は血糖コントロールで、進行度に応じてレーザー治療や注射治療、手術が行われます。糖尿病と診断された方は症状がなくても定期的に眼底検査を受け、見えにくさを感じた場合は早めに眼科を受診しましょう。
「眼底検査後の注意」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「眼底検査後の注意」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
眼底検査後に視界がぼやけるとき、症状は翌日まで残りますか?
栗原 大智 医師
散瞳薬を使用した眼底検査後は、数時間から半日ほど視界がぼやけたり、まぶしく感じたりすることがあります。多くの場合は当日中に回復しますが、中には翌日まで軽い見えにくさが残ることもあります。通常は自然に改善しますが、翌日になっても見えにくさが続く場合は、眼科へ相談しましょう。
散瞳検査の後、車の運転やスマホを見るのは控えた方が良いですか?
栗原 大智 医師
散瞳検査当日の車やバイク、自転車の運転は控えてください。見えにくさやまぶしさによって、事故のリスクが高まるためです。スマートフォンやパソコンの使用は絶対に禁止ではありませんが、ピントが合いにくく目が疲れやすいため、短時間にとどめ、無理をしないことが大切です。
眼底検査後は何時間後からコンタクトを使用できますか?
栗原 大智 医師
診察後すぐにコンタクトレンズをしても問題ありません。しかし、コンタクトレンズをしても見えにくさはありますので、その点は知っておくとよいでしょう。
遠視が強い人が瞳孔を開く眼底検査を受けると急性緑内障になる危険性がありますか?
栗原 大智 医師
遠視が強い方は、もともと眼内の構造上、急性緑内障を起こしやすい場合があります。そのため、散瞳薬の使用によって眼圧が上昇するリスクが完全にゼロとはいえません。ただし、眼科では事前にリスクを確認し、慎重に検査を行います。検査後に強い目の痛みや頭痛、吐き気が出た場合は、すぐに眼科へ連絡してください。

