人間国宝と名手による至高の能・狂言
第二部の能・狂言の「皐月薪能」では、かつての越前猿楽とも深いゆかりを持つ地である京都から、名手たちが招かれた。


狂言には大蔵流の茂山宗彦(しげやま もとひこ)氏が「寝音曲(ねおんぎょく)」、

人間国宝・金剛永謹さんが演じた「山伏」
能には金剛流二十六世宗家であり人間国宝の金剛永謹(こんごう ひさのり)氏が「車僧(くるまぞう)」に出演。闇夜の中に照らし出される幽玄の舞台で、卓越した至高の芸が次々と披露され、会場は大きな感動に包まれた。

能・狂言で使用した面は、池田町主催の「第22回全国能面公募展」に出品された作品から選ばれたもの
また、今回の能・狂言の演目では、池田町で開催された「第22回全国能面公募展」の優秀作品2面が実際に使用された。池田町の能面公募展は、優秀作品が主要流派の実際の舞台で使用されることから、現代の面打ち師(能面作家)にとっての登竜門となっている。

今回使用されたのは、写し面の部最優秀賞の能面「大癋見(おおべしみ)」(田中徳平さん作)と、

審査員特別賞の狂言面「空吹(うそぶき)」(清水充子さん作)である。
自分の制作した能面が人間国宝らの舞台を彩る機会となり、作家にとっても感動的な舞台となった。
関連イベントやエコキャンドルで賑わう境内
薪能の当日は、上演が始まる前から会場が大いに賑わいを見せた。

関連イベントとして、来場者が能の文化に触れられる「変身・能役者体験」や、

応募作品が一堂に会する「全国能面公募展 作品展」が開催された。


また、会場には池田町の食や木の魅力を存分に楽しめる物販店が軒を連ねたほか、

お茶を楽しめる茶道の野点(のだて)席も設けられた。

さらに、上演後は、池田町の青年団をはじめとする町民が廃油から手作りした「エコキャンドル」が使用された。キャンドルの灯りが神社の参道を優しく照らし出し、終幕後の境内にさらなる幻想的な雰囲気を演出していた。
