全介助のヒント

全介助で注意すべきポイントを教えてください
全介助で大切なのは、”安全を守ること”と”本人ができることは少しでも続けてもらうこと”です。全部を介護者が代わりにしてしまうと、身体の力や意欲がさらに低下しやすくなります。
食事では、食べ物が気管に入る誤嚥を防ぐため、上半身を起こし、少し前かがみになるなど、飲み込みやすい姿勢に整えます。食べ物は小さくやわらかくし、一口ずつゆっくり食べてもらいましょう。飲み込めたことを確認してから、次の一口をお口に運ぶことが大切です。
車椅子への移動や入浴では、転倒しないように注意し、車椅子のブレーキがかかっているか、床が濡れて滑りやすくなっていないかを確認しましょう。
さらに、介護者が無理に抱え上げると、本人も介護者もけがをすることがあるため、重いときや不安があるときは、二人で介助したり、福祉用具を使ったりするのがおすすめです。
また、寝たきりの方は同じ姿勢が続くと、床ずれができやすくなります。2〜3時間を目安に身体の向きを変え、お尻や背中、かかとに赤くなっているところがないか確認しましょう。
介護で腰痛などを防ぐ方法はありますか?
介護で腰痛を防ぐためには、無理に持ち上げず、身体全体を使って介助することが大切です。なかでも、ベッドから車椅子への移動などでは、腰だけに力を入れると痛めやすくなります。
介助するときは、足を広めに開いて膝を曲げ、腰を低くします。
そして、介助する相手にできるだけ近づき、腕だけで持ち上げるのではなく、太ももや背中などの大きな筋肉を使って支えます。
前かがみのまま抱えたり、腰をひねって向きを変えたりすると、腰への負担が大きくなるため危険です。向きを変えるときは、自身の足ごと動かすようにしましょう。
また、重い方や全介助が必要な方を一人で無理に介助しないことも重要です。二人で介助したり、移乗ベルト、スライディングボード、介護リフトなどの福祉用具を使ったりすることで、腰痛や転倒を防ぎやすくなります。
さらに、介護の前後に太ももや背中、ふくらはぎを軽く伸ばすストレッチをすると、筋肉がほぐれて腰痛予防につながります。
編集部まとめ

ここまで介護の全介助についてお伝えしてきました。
介護の全介助について、要点をまとめると以下のとおりです。
全介助とは、食事や排泄、入浴、着替え、移動などの日常生活の動作を、自身だけではほとんど行えず、介護者が全面的に支援する状態のこと
お風呂やトイレの全介助では、本人の安全を守ることに加え、できる部分は本人に任せて尊厳を保つことが大切
介護で腰痛を防ぐためには、無理に持ち上げず、身体全体を使って介助することが重要
全介助では、誤嚥や転倒、床ずれに注意しながら、介助を行いましょう。
また、介護者自身も無理をせず、福祉用具や介護サービスを活用することがおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献
全介助|社会福祉法人 香南会
障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)|武蔵野赤十字病院
要介護5とは?要介護4との違いや受けられるサービス、給付金を解説|フランスベッド
要介護者の口腔ケアについて|埼玉県 総合リハビリテーションセンター

