シェーグレン症候群(シェーグレン病)が疑われたとき、どのような検査を受けるのか、費用はどのくらいかかるのかと不安に感じる方は少なくありません。実際には、診断のために血液検査だけでなく、目やお口の乾燥を調べる検査、必要に応じて画像検査や生検を組み合わせることがあり、検査内容によって費用も変わります。また、シェーグレン症候群は指定難病の対象であるため、条件を満たせば医療費助成を受けられる可能性もあります。ここでは、シェーグレン症候群の検査内容と費用の目安、保険適用の考え方、医療費負担を軽減する制度について解説します。

監修医師:
副島 裕太郎(横浜市立大学医学部血液・免疫・感染症内科)
【資格】
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医・評議員
日本リウマチ学会 登録ソノグラファー
日本リウマチ財団 登録医
日本アレルギー学会 アレルギー専門医(内科)
日本臨床免疫学会 免疫療法認定医
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医
日本エイズ学会 認定医
日本温泉気候物理医学会 温泉療法医・温泉療法専門医
日本骨粗鬆症学会 認定医
日本母性内科学会 母性内科診療プロバイダー
身体障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害)
インフェクションコントロールドクター
博士(医学)
診療科目
一般内科、リウマチ・膠原病内科、アレルギー科、感染症科
シェーグレン症候群の検査にかかる費用の目安

シェーグレン症候群の検査費用の目安を教えてください
シェーグレン症候群の検査費用は、どの検査をどこまで行うかでかなり変わります。診断では、血液検査や尿検査に加えて、涙の検査、唾液分泌の検査、必要に応じて画像検査などを組み合わせます。費用の目安としては、膠原病が疑われて内科やリウマチ科を初診し、血液検査や尿検査などを行う段階で、3割負担なら7,000〜9,000円程度がひとつの目安です。
その後に眼科で涙の検査や、必要に応じて唾液腺の画像検査などを追加すると、自己負担額はさらに上がります。検査内容によっては、数千円程度が追加されることもあります。
シェーグレン症候群の検査には健康保険は適用されますか?
はい、通常は健康保険が適用されます。シェーグレン症候群の疑いに対する抗SS-A抗体、抗SS-B抗体は保険診療上、原則として算定が認められています。また、シェーグレン症候群は指定難病で、重症度などの条件を満たして認定されると、医療費助成の対象です。助成を受けるには受給者証の取得が必要で、申請には難病指定医が作成した臨床調査個人票などが必要です。
参照:『指定難病患者への医療費助成制度のご案内』(難病情報センター)
シェーグレン症候群の初診から診断までの総額を教えてください
3割負担の方で、初診の内科・リウマチ科での血液検査と尿検査などが約7,000〜9,000円、そこに眼科の検査や唾液の検査が加わると、初診から診断までの総額は1万円台前半〜2万円台くらいにかかることがあります。ただし、これはあくまで一般的な目安です。画像検査を追加する場合、複数の診療科を受診する場合、口唇生検など追加検査が必要な場合は、さらに費用が上がることがあります。検査が数回に分かれるケースもあるため、同じ日にすべて終わるとは限りません。
シェーグレン症候群の検査費用は医療機関によって異なりますか?
はい、異なります。医療機関によって、どの診療科から診断を進めるか、どの検査を行うか、同日にまとめて行うか、複数回に分けるかが異なるためです。また、シェーグレン症候群の診断では、血液検査だけでなく眼科検査や唾液分泌の検査などを組み合わせることが多いため、内科だけで進む場合と、眼科や歯科・口腔外科も受診する場合では総額に差が出やすくなります。
シェーグレン症候群の検査内容

シェーグレン症候群の診断に必要な検査の項目を教えてください
シェーグレン症候群の診断では、1つの検査だけで決めるのではなく、血液検査、お口や目の機能検査、必要に応じて生検を組み合わせて判断します。主な項目は、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体などの血液検査、ガムテストやサクソンテスト、唾液腺シンチグラフィーなどの口腔検査、シルマー試験や角結膜の染色検査などの眼科検査、そして口唇小唾液腺生検です。診断基準では、こうした検査項目のうち2項目が陽性であればシェーグレン症候群と診断します。参照:『シェーグレン症候群(指定難病53)』(難病情報センター)
血液検査にかかる費用の目安を教えてください
血液検査の費用は、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体だけで済むか、炎症反応や一般的な膠原病関連の採血も含めるかで変わります。外来でシェーグレン症候群を含む膠原病が疑われ、初診で血液検査や尿検査などを行う場合、3割負担で7,000〜9,000円程度がひとつの目安です。なお、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体は、シェーグレン症候群が疑われる場合には保険診療で算定が認められています。
唾液腺検査や画像検査にはどの程度の費用がかかりますか?
唾液腺の検査には、ガムテストやサクソンテストのような機能検査のほか、唾液腺シンチグラフィー、超音波、MRIなどがあります。費用は検査の種類で差があり、唾液腺シンチグラフィーでは3割負担で1万円程度、画像検査全体では3割負担で5,000〜8,000円前後が目安です。どの画像検査を行うかで金額は変わるため、予約時に確認しておくとよいでしょう。
口唇生検にかかる費用の目安を教えてください
口唇生検は、下口唇の内側の小唾液腺を局所麻酔で採取して調べる検査です。費用は、採取そのものに加えて局所麻酔、病理組織検査、病理診断料が加わるため、医療機関によって幅があります。目安としては、3割負担で1,000円程度であり、病理検査まで含めると費用はさらに高くなることもあります。事前に医療機関へ確認しておくとよいでしょう。

