「尿の色と肝臓がん」についてよくある質問

ここまで尿の色と肝臓がんについて紹介しました。ここでは「尿の色と肝臓がん」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
肝臓がんを発症してもお酒は飲めるのでしょうか?
嬉野 浩樹
一般には、積極的に飲んでよいとはいえません。肝臓がんのある方は、背景に慢性肝炎や肝硬変などの肝障害を伴うことが少なくありません。飲酒は肝臓に負担をかけます。長期にわたる多量飲酒は、肝疾患やがんなどのリスクを高めることがわかっています。さらに近年は、少量の飲酒でも一部のがんや疾患のリスク上昇が報告されており、「ここまでなら安全」と言い切れる飲酒量は明らかではありません。そのため、肝臓がんに限らず、健康面を考えると飲酒はできるだけ控えることが望ましいでしょう。実際に飲酒してよいかは、治療内容や肝機能の状態によって異なるため、自己判断は避けて主治医に確認してください。
肝臓がんになると必ず尿の色は変わるのでしょうか?
嬉野 浩樹
いいえ、肝臓がんになったからといって、必ず尿の色が変わるわけではありません。肝臓がんは初期には自覚症状に乏しく、健康診断やほかの検査で偶然見つかることも少なくありません。尿の色が変わる場合は、肝臓がんそのものというより、背景にある慢性肝疾患や黄疸、胆汁の流れの異常が関係していることが多いと考えられます。したがって、尿の色だけで肝臓がんを判断することはできません。
尿の色が濃い時は何科を受診すれば良いのでしょうか?
嬉野 浩樹
水分をとっても濃い黄色や茶褐色の尿が続く場合は、まず内科、できれば消化器内科や肝臓内科への相談がよいでしょう。とくに白目や皮膚の黄ばみ、かゆみ、白っぽい便、強いだるさを伴う場合は、黄疸や肝胆道系の病気を考えます。一方で、コーラ色の尿に加えてむくみ、尿量低下、血尿、筋肉痛、脱力がある場合は、腎臓の病気や横紋筋融解症の可能性もあるため、腎臓内科や泌尿器科、症状が強ければ救急受診も検討が必要です。
まとめ尿の色の異常が続くときは早めに受診を
肝臓がんと尿の色には、まったく無関係ではないものの、直接的で単純な関係があるわけではありません。肝臓がんで尿の色が変わるとすれば、多くは背景の慢性肝疾患、肝機能低下、黄疸が関わっています。濃い黄色の尿は脱水でみられることが多いです。コーラ色の尿は、肝胆道系の異常を考えることもありますが、腎炎や横紋筋融解症などでも起こります。
大切なのは、尿の色だけで自己判断しないことです。白目の黄ばみ、皮膚の黄ばみ、かゆみ、むくみ、食欲不振、腹痛、筋肉痛、尿量低下を伴うときは、早めに医療機関を受診してください。肝臓がんを心配している方ほど、背景にある肝炎や肝硬変の管理も重要です。気になる症状がある場合は、消化器内科や肝臓内科で相談しましょう。
「肝臓がん」と関連する病気
「肝臓がん」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器系
肝硬変ウイルス性肝炎脂肪肝自己免疫性肝炎肝臓がんを考えるときは、がんそのものだけでなく、背景の慢性肝疾患や黄疸の原因になる病気もあわせて確認することが大切です。
「肝臓がん」と関連する症状
「肝臓がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
黄疸
全身倦怠感
食欲不振
むくみ
腹部の張りや痛み
肝臓がんは背景の肝機能が低下していることが少なくありません。肝機能低下は全身のさまざまな症状が認められることを知っておくことが大切です。
参考文献
肝臓がん(肝細胞がん)について|がん情報サービス
肝がんの原因・症状について|国立がん研究センター
黄疸?全身が黄色く|東北大学医療系メディア LIFE
尿が黄色い|関西医科大学附属病院
腎臓病を知る|東邦大学医療センター大森病院 腎センター
IgA腎症(指定難病66)|難病情報センター
IgA腎症|大阪市立総合医療センター
横紋筋融解症|東邦大学医療センター大森病院
B型肝炎|肝炎情報センター
尿・便色の変化|KOMPAS 慶應義塾大学病院
健康に配慮した飲酒に関するガイドライン|厚生労働省
飲酒と肝がんリスク|国立がん研究センター 社会と健康研究センター
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