夜泣きに付き合い、一睡もできなかった朝
昨晩、子どもたちの夜泣きが交互に続き、私は一睡もできませんでした。朝、鏡を見ると、そこには幽霊のような顔をした女が映っていました。
智裕は先に起きてリビングにいましたが、キッチンには何も用意されていません。
「おなか空いたなー」と独り言を言いながら、スマホをいじっている彼の背中を見て、私の中で何かがピシッと音を立ててひび割れました。
パンを焼こうとして、トースターの設定を間違え、真っ黒な煙が上がりました。 炭になった食パン。 おなかを空かせた双子が、限界を超えて火がついたように泣き始めます。
「ああ、もう……!」
私は財布を掴み、裸足に近い状態でサンダルを履き、コンビニへ走りました。 双子には菓子パンを買い、それを手渡すと、二人はむさぼるように食べ始めました。 智裕は何も言わず、ただオロオロと私を見ています。 彼への食事は、ありません。 作る気力も、パンを買う気力も、私には一欠片も残っていませんでした。
あとがき:名もなき家事の積み残しが、心を削る
子どもと遊んでいれば「育児をしている」と思い込んでいる夫と、その裏で次の食事や在庫管理に頭をフル回転させている妻。この温度差こそが、本作の大きなテーマです。「教えればやる」という言葉は一見前向きですが、その「教えるコスト」さえ母親が負担している不条理。真っ黒に焦げた食パンは、ボロボロになった真央の心そのものです。誰にも気づかれないSOSが、悲鳴となって漏れ出す瞬間の苦しさを込めました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

