「あの時パン作りがなかったら、やさぐれ母ちゃんになっていたかもしれない」
簡単という言葉の裏には、吉永さん自身の子育ての真っ只中で簡単さを求めていたという過去の経験があったといいます。
子育て中の吉永さんは、当時、2人の幼いわが子を抱えながら、公園に行くだけでもどっちの子ををバギーに乗せるか悩む毎日。前職では短期で結果を出してきた分、先が見えない育児に、じわじわと追い詰められていきました。
その頃の吉永さんにとって、小さな光となったのがパン作りの存在です。
「パン作りが、私の心の支えになっていました。あの時、パン作りがなかったら、もしかしたらやさぐれ母ちゃんになっていたかもしれません」
吉永さんの「冷蔵発酵+トースター」という手法も、子育ての中で生まれたもの。
「パン生地をこねていると、子どもが足元にまとわりついてくるんですよ。そこまでしてパンを焼く必要があるのかとも考えるけど、5分だけだったら『ごめんね』ができるかなって思ったのです」
同じように子育ての真っ只中にいる人たちに、その「簡単さ」は確かに届きました。今では約200名の講師が全国の幼稚園や保育園でパン作りを伝えています。そのパンへの想いを、吉永さんはこう表現します。
「パンは相棒。パンくんありがとうって思っていて。今も一緒に歩んでいるって」
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【ゲスト】
第74回・第75回(4月24日・5月1日配信) 吉永麻衣子さん
株式会社ミンナ、日々のパン代表講師。3兄弟の母。大学卒業後、一般企業に就職。退職後、専門学校講師、カフェキッチン、日本ヴォーグ社ハッピークッキングの立ち上げなど経験。2009年自宅でのパン教室「クッキングスタジオminna」をスタート。「ごはんを炊くような気持ちで、パン作りを楽しんでほしい」という想いのもと、忙しい人でも毎日焼ける「おうちパン」を考案し大好評に。2022年「日々のパン」を立ち上げ、簡単なパン作りを通して「驚き」と「感動」を世界中に伝える”というビジョンのもと全国約200名の講師とともに活動中。全国各地への出張パン教室の他、企業や雑誌へのレシピ提供、書籍出版、YouTube、Instagram、オンライン講座など広く活動中。子育てをしながら、簡単にできるパンレシピを作り続け24冊のレシピ本を出版。著書『パンどろぼうのせかいいちおいしいパンレシピ』(KADOKAWA)、『パンどろぼうのせかいいちかんたん子どもとつくるパンレシピ』(KADOKAWA)の2作品が「料理レシピ本大賞」子どもの本部門受賞。最新刊『がんばらなくても、絶対おいしい!フライパンパン』(主婦の友社)
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【パーソナリティ】
クックパッド株式会社 小竹貴子
料理愛好家・料理の楽しみ共創室 部長。創業期から参画し、初代編集長としてメディアづくりに携わる。現在は、料理家や生産者といった食のつくり手の声を届ける活動を行っている。「日経ウーマンオブザイヤー2010」受賞。プロの技術や食材の背景にある物語を、暮らしに馴染む言葉で伝えることをライフワークに、生活者の目線で食の楽しさを探求している。
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