焦らず、長く付き合っていく
編集部
発症から現在までを振り返って、後悔していることはありますか?
さくらいさん
生活面での後悔はありません。細胞が勝手にがん化しただけだ、と考えることにしています。現実的な話をするならば、「がん保険に入っておけばよかった」とは思います。手術と服薬によって、元どおりの状態で働くのは難しくなりましたし、収入は減る一方なのに、治療にはお金がかかります。一時金などの保険金があれば、心にゆとりが持てるはずだと感じています。
編集部
現在の体調や生活について教えてください。
さくらいさん
手術から時間がたち、ようやく自分のペースを取り戻しつつあります。ただ、服薬による副作用で体調に波が出る日もあります。主な副作用はホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)、健忘、肥満ですが、最近はその波とうまく付き合うコツが少しずつつかめてきました。そうした症状を除けば、好きな映画を見たり、ウォーキングをしたりと、健康的な生活を取り戻してきています。治療と生活の両立は簡単ではありませんが、周りの支えもあり、今の自分なりの健やかさを保てていると感じています。焦らず、長く付き合っていく——これが、今の私にとって大事な姿勢になっています。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
さくらいさん
乳がんの治療は、体だけでなく心にも揺れがあるものだと実感しています。そして、どんな日にも小さな安心や楽しみを見つけることで、少しずつ前に進んでいけるのだと思います。今まさに治療を頑張っている人や、誰かを支えている人には、どうか自分を責めず、自身のペースで過ごしてほしいですね。
編集後記
乳がんの治療は体だけでなく、心や仕事、人間関係にも大きな影響を及ぼします。発覚からわずか3週間で告知を受けたさくらいさんは、職場での無理解にも直面しながら、自分のペースを取り戻してきました。「焦らず、長く付き合っていく」という彼女の言葉は、闘病中の人やその家族にとって、向き合い方を考える手掛かりとなるはずです。
本稿には特定の医薬品、医療機器についての記述がありますが、情報提供のみを目的としたものであり、医療上の助言や販売促進などを目的とするものではありません。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
記事監修医師:
寺田 満雄(名古屋市立大学病院乳腺外科)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
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