父と愛猫に守られた命を大切に生きる
編集部
闘病を支えてくれた医療従事者への思いを聞かせてください。
ゆかりんさん
本当に信頼できる医師に執刀してもらったと思っています。最初は、「ゆかりんさん、来週から食事ができるからね!」と声を掛けられ、給食担当のスタッフだと思い込んでいましたが、後に主治医だと分かりびっくりしました。猫好きの優しい医師で、心配症の私にはピッタリでした。助けてもらった恩は一生忘れません。リハビリ病院の主治医も優しく面白い人でしたし、今のかかりつけ医は厳格な人ですが、薬の調整などで長年お世話になっています。看護師や介護士にもたくさん支えてもらいました。この感謝の思いを糧に、看護助手の仕事を頑張っています。
編集部
現在の体調管理で気を付けていることはありますか? また、昔の自分に声を掛けるならどんな助言をしますか?
ゆかりんさん
薬は朝にアンジオテンシンII受容体拮抗薬(血管を収縮させる物質の働きを阻害し、血圧を下げる薬)と利尿剤(体内の余分な水分や塩分を尿として排出し、血圧を下げる薬)、そして便通をよくするために酪酸菌製剤(腸内環境を整える薬)を服用しています。毎日1万歩歩き、ストレッチもできる範囲で行っています。しょうゆや塩を控えめにし、首周りを冷やさないように気を付け、お風呂の温度も40℃以下に設定しています。何より大切にしていることは血圧のコントロールですね。
もし昔の自分に声を掛けられるなら、「悩まないこと」、そしてもちろん「飲み過ぎ注意」と伝えます(笑)。更年期に加え、過度なストレスで血圧が上がることもあるので、無理をしないことが大切だと思います。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
ゆかりんさん
実は、ICUで3週間眠っていたとき、亡くなった父とかわいがっていた猫が夢に出てきました。亡くなった祖父母や母も夢に出てきて笑っているのに、父だけが怒りながら手を振っていたんです。「お父さん!」と呼んでいるのに、父は怒ったまま手を振っている……。今思えば「こっちに来るな!」と教えてくれたのかもしれません。また、飼っている2匹の猫の1匹だけが父と一緒にいました。「何でお父さんと一緒にいるのかな?」と不思議な夢でしたが、後から知らされたところ、その猫は私が危険な状況を脱した次の日、急に亡くなってしまったそうです。彼はさよならをしにきたのか、私の身代わりになってくれたのかは分かりません。
父と猫に助けてもらったこの命を大切にして、これからも同じ病気の人たちの心に寄り添って生きていきたいと思います。
夢に出てきた愛猫と
編集後記
ゆかりんさんの体験は、突然の病に直面した人がどのように再び生活を築いていけるかを示す貴重な記録です。絶望から立ち上がり、リハビリを重ね、患者さんを支える立場へと歩みを進めた姿は、多くの人に勇気を与えます。病気と向き合う中で見つけた支えや学びは、同じ境遇の人々にとって大きな励ましとなるでしょう。
本稿には特定の医薬品、医療機器についての記述がありますが、情報提供のみを目的としたものであり、医療上の助言や販売促進などを目的とするものではありません。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
記事監修医師:
村上 友太
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
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