いじわるなのか、気が利かないのか…
「これだけじゃないの」
私は昼間にあったできごとを夫に話した。 "移動中の車内"という逃げ場のない空間で、啓子さんは自分の息子にだけ、おかしをあたえたのだ。
「サトルー、これ食べなー。あー…夢ちゃん、ごめんねえ。これサトルの分しかないの」
そう言って、かなしそうに指をくわえる夢の前で、あたり前のように自分たち親子だけでおやつを食べる。わざといじわるをしているのか…それとも本当に想像力が欠如しているのか。
「英次兄ちゃんに相談しても、"今度、俺から言っとく" "俺がいない時は初乃からズバッと言っていい"なんてたにんごとだし…。兄ちゃんは啓子さんに頭が上がらないから、私と一緒にいる時だけ羽を伸ばして、スマホゲームに没頭してる。なんのためにあつまってるのかわからないよ」
「初乃、それは一度ちゃんと考えたほうがいい。君や子どもたちの安全と精神衛生がいちばん大切なんだから」
啓二の言葉に、私はふかく頷いた。でも、この後さらに「事件」はつづくことになる。
あとがき:もう限界点…は気のせいではない
育児中、最も神経を使う時期に、身内から「無神経な行動」をされることほど、心身を削られるものはありません。啓子さんの「サトルがやりたいんだから」という理屈は、一見子どもを尊重しているようで、実は周囲への想像力が欠如した単なる放任です。
授乳中や寝かしつけ後のつかれ切った体に、このストレスは毒ですよね。初乃さんが感じた「もう限界」という気持ちは、当然なのではないでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

