「アジソン病の初期症状」はご存知ですか?受診の目安となる症状も解説!【医師監修】

「アジソン病の初期症状」はご存知ですか?受診の目安となる症状も解説!【医師監修】

アジソン病の初期症状に気付いたときの対応と受診の目安

アジソン病の初期症状に気付いたときの対応と受診の目安

どのような症状があれば受診を検討すべきですか?

慢性的な強い疲労感や脱力感が続く、意図しない体重減少がみられる、食欲不振や吐き気・下痢などの消化器症状が長引く場合は受診を視野に入れましょう。さらに、アジソン病全体では低血圧や低血糖が、原発性アジソン病では皮膚・歯茎・唇などの色が一部濃くなるなどの色素沈着がでる場合があります。これらの症状がみられる場合は、医療機関で相談する目安になります。

また、無気力や不安感などの精神症状、女性では月経異常や体毛の減少などもアジソン病を疑う症状です。
症状が複数当てはまる場合には、早めに医療機関を受診しましょう。急激な倦怠感や嘔吐、発熱に加えて意識がもうろうとする場合は副腎クリーゼの可能性があり、緊急対応が必要です。

アジソン病が疑われるときの検査内容を教えてください

アジソン病が疑われる場合は、主に血液検査と内分泌検査を行います。

重要なのが、血中コルチゾールと副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の測定です。アジソン病では、コルチゾールが低値である一方、ACTHは高値となるのが特徴です。
診断では、早朝の血中コルチゾールとACTHを測定し、必要に応じて迅速ACTH負荷試験を行います。ACTHを投与してもコルチゾールが十分に増加しない場合、副腎そのものの機能低下が疑われます。さらに、ACTHが高値であれば原発性副腎皮質機能低下症、すなわちアジソン病を考えます。なお、ACTHが低値〜正常の場合には、下垂体性や視床下部性の副腎皮質機能低下症との鑑別が必要となり、CRH負荷試験や頭部MRIなどが検討されます。

そのほか、血液検査では軽度の貧血や白血球数の変化(リンパ球や好酸球の増加)がみられることがあります。電解質異常も重要な所見で、ナトリウム低下・カリウム上昇などの変化が確認されることがあります。

加えて、自己免疫が原因と考えられる場合には、抗副腎抗体の有無を調べることもあります。

アジソン病の主な治療法を教えてください

アジソン病の治療は、不足している副腎皮質ホルモンを補うホルモン補充療法が基本です。グルココルチコイド(コルチゾールを補う薬)を中心に、必要に応じてミネラルコルチコイド(アルドステロンを補う薬)を併用します。

治療は生涯にわたって継続する必要があります。ただし、適切にコントロールされていれば、日常生活に大きな支障なく過ごすことが可能です。また、発熱や感染症、手術などの強いストレスがかかる場面では、通常より多くのホルモンが必要となるため、薬の増量(シックデイルール)が重要です。

服薬を忘れたり、自己判断で中断したりすると、命に関わる急性副腎不全(副腎クリーゼ)を引き起こすリスクがあります。

なお、急性副腎不全が発症した場合には、速やかにグルココルチコイドの投与とともに、水分・電解質・糖分の補給を行う必要があります。

参照:『アジソン病(指定難病83)』(難病情報センター)

編集部まとめ

編集部まとめ

アジソン病は、初期症状が疲労感、食欲不振、体重減少などありふれた不調として現れるため、見逃されやすい疾患です。しかし、症状が徐々に進行するなかで、色素沈着や低血圧、精神症状なども現れる場合は注意が必要です。

治療を継続している場合でも、ストレス時の対応や服薬管理が不十分だと副腎クリーゼという命に関わる状態に陥るリスクがあります。日々の体調変化に目を向けて、気になる症状があれば医療機関へ相談することが安心につながります。

参考文献

『アジソン病(指定難病83)』(難病情報センター)

配信元: Medical DOC

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