糖尿病によるかゆみがあるときの対処法

糖尿病のかゆみがあるときのセルフケア方法を教えてください
糖尿病のかゆみがあるときのセルフケアは、血糖値を安定させることと、皮膚を清潔に保ち保湿することが基本です。毎日、足や全身の皮膚を観察し、傷、赤み、湿疹、水ぶくれ、ただれがないか確認しましょう。足裏や指の間など見えにくい部分は、鏡を使うと確認しやすくなります。乾燥がある場合は、低刺激の保湿剤を使い、皮膚のバリア機能を補います。ただし、かゆい部分を強く掻くと皮膚が傷つき、細菌が入り込んで潰瘍や壊疽につながるおそれがあります。爪を短く整え、掻き壊しを避けることが大切です。外陰部のかゆみがある場合は、通気性のよい下着を選び、清潔を保ちながら早めに主治医へ相談しましょう。
病院では糖尿病によるかゆみをどのように治療しますか?
病院では、まずかゆみの原因を確認し、皮膚症状への治療と血糖管理を並行して行います。カンジダや白癬などの感染症が原因であれば、抗真菌薬を使用します。細菌感染が疑われる場合は、状態に応じて抗菌薬が検討されます。乾燥によるかゆみには、ヘパリン類似物質などの保湿剤が使われ、炎症が強い場合にはステロイド外用薬が処方されることもあります。神経障害に伴う痛みや異常感覚としてかゆみを感じている場合は、プレガバリンやデュロキセチンなどの薬が検討されることがあります。
日常生活でできるかゆみの予防方法を教えてください
日常生活でかゆみを予防するには、血糖、血圧、脂質を継続して管理し、皮膚トラブルが起こりにくい状態を保つことが大切です。食事は、主治医や管理栄養士と相談したエネルギー量を守り、食物繊維を含む食品を取り入れながら、血糖値が大きく変動しにくい食べ方を意識します。禁煙は血流障害を防ぎ、皮膚や足の健康を守るうえでも大切です。また、フットケアも欠かせません。サイズの合う靴を選び、靴を履く前に中に異物がないか確認しましょう。長時間座りっぱなしを避け、こまめに身体を動かすことは、血流を保つためにもよい習慣です。
編集部まとめ

糖尿病に伴うかゆみは、単なる皮膚の不調だけでなく、高血糖による感染しやすさ、皮膚の乾燥、神経障害、腎機能の低下などが関わって起こることがあります。外陰部や足、体幹、手足などにかゆみが出ることがあり、赤み、ただれ、皮むけ、傷の治りにくさを伴う場合は、背景に感染症や糖尿病の合併症が隠れていることがあります。
かゆみをくり返すときは、強く掻き壊さず、皮膚を清潔に保ち、保湿を続けることが基本です。そのうえで、血糖管理を見直し、長引くかゆみ、皮膚の変色、強い乾燥、足の傷などがある場合は、主治医や皮膚科の医師に相談しましょう。早めに原因を確かめることで、皮膚トラブルの悪化や足病変を防ぎやすくなります。
参考文献
『糖尿病診療ガイドライン2024』(日本糖尿病学会)
『糖尿病合併症について』(日本糖尿病学会)
- 「蛋白尿」は放置NG? 腎臓病を早く見つけるために重要な健診項目とは
──────────── - 「大腸内視鏡検査後の腹痛」は放置して大丈夫?危険なサインと対処法も医師が解説!
──────────── - 糖尿病にならない「100点の食生活」は無理… そんな人もできる『食事術』【医師監修】
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