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【密着】  「他ではもう買えない」札幌・円山で100年以上愛される小さな青果店の舞台裏。73歳の名物店員が守る“市民の台所”

【密着】 「他ではもう買えない」札幌・円山で100年以上愛される小さな青果店の舞台裏。73歳の名物店員が守る“市民の台所”

札幌・円山の街で100年以上愛され続ける、活気あふれる青果店があります。その名は「熊谷青果(くまがいせいか)」。物価の高騰が続き、毎日の食卓を支える野菜や果物の値振りに頭を悩ませる日々ですが、熊谷青果には「新鮮で高品質、それなのに手頃な価格」で買い物ができる秘密がありました。多くの買い物客を魅了し、「我が家の台所」とまで言わしめる名店の舞台裏に密着しました。

毎朝の仕入れで実現する「驚きの鮮度」と「売り切りスタイル」

多くのスーパーでは一度に大量の仕入れを行い、在庫を抱えながら販売していくのが一般的です。しかし、熊谷青果のスタイルはひと味違います。

店に並ぶのは、その日に売り切れる分だけ。毎朝午前5時、札幌市中央卸売市場へと足を運び、その日一番の状態の良いものを目利きして仕入れています。商品を店に「溜めない」からこそ、常に店頭には瑞々しく、抜群の鮮度を誇る野菜や果物が並ぶのです。ある日の特売では、大ぶりのズッキーニやツヤのある水ナスが、前日の半額近い驚きの価格で登場することもあり、並べられたそばから次々と買い物客の手へと渡っていきました。

100年の歴史が紡ぐ仲卸業者との深い信頼関係

「高品質なものを、見合う価格で提供しているだけ。安いと感じていただけるのは、お客様の期待値を上回る商品をお届けできているからこそ」と語るのは、副代表の澤口一輝さん。手頃な価格の背景には、明治の中頃に始まった「円山朝市」を起源とする、100年以上の長い歴史がありました。

市場の仲卸業者たちにとって、熊谷青果の買い出し人番号「801」に商品を買ってもらうことは、昔からの一つの誇り。長年培ってきた厚い信頼関係があるからこそ、仲卸業者たちも「安くても変なものは出せない」「良いものを少しでも勉強して(安くして)渡そう」と、自然と最高の品を揃えて待ってくれるのです。5代目店主の熊谷啓介さんは、「付き合いが長いからこそ、ありがたいことに良い商品を取っておいてくれる。長くやってきてよかった、親父のおかげです」と、笑顔で歴史の重みと感謝を語ります。

配信元: SODANE