「全身、整形してるんだろう」と言われてうれしかった
――投稿で2018年からNOWの変化を公開されましたが、SNSではどんな反響がありましたか?岡本:皆さん、混乱してましたね(笑)。褒めてもいただいたんですけど、「この写真は同一人物なのか」とか。あと、垢抜け後は中性的な写り方の画像もあったので「性転換手術をしたんじゃないか?」とか。僕はただ「自分をもっと美しくしたい」という思いだけで生きていたのに、こんなにいろんな憶測が立つものなんだなと思って。
――勝手なことを言う人はいますよね。
岡本:でも、そもそも注目されたことが一度もないような人生だったので、どんな形であれたくさんの人が自分の存在を認知してくれているのがなによりうれしかったです。
――食事制限や姿勢の矯正などご自身の努力で垢抜けたわけじゃないですか? なのに、「同一人物なのか?」という憶測が立った。つまり、「そこまで手間をかけたように見られたのか」と、垢抜けの度合いが逆に引き立っている気がします(笑)。
岡本:僕、奥二重からちょっと二重にするぐらいしかやっていないんです。なのに、「全身、整形してるんだろう」と言われたときは「実際には整形していないのに、整形級の垢抜けができたのか」と、すごいうれしかったです(笑)。
――SNS以外の日常生活で、周囲の態度は変わりましたか?
岡本:あんまり変わらなかったです。高校時代、「顔が綺麗だから、服をちゃんと整えたほうがいいんじゃない?」「髪を綺麗にしたほうがいいよ」と言ってくれた後輩がいたんです。今も彼女とは友人関係が続いているのですが、僕が「あの頃に比べたら垢抜けられたかな」と言ったら「今はもちろん綺麗だけど、高校時代からずっと『綺麗な容姿だな』と思ってたよ。やっと、それを信じてくれたね」と言ってくれて。
――いい言葉ですね。
岡本:高校時代のほかの友人も、僕が「モデル活動を始めたよ」と言ったら「でしょうね」みたいな反応でした。
小~中学生のときは北海道の田舎の公立学校に通っていたのですが、高校はすべてをリセットしたくて札幌の学校に進学したんです。そこでの友人関係は非常に恵まれたなと思っています。モデル活動が充実していくと復讐心がなくなった
――外面が垢抜けた結果、内面も変わったという実感はありますか?岡本:内面はそこまで変わらなかったです。小中学校のとき浴びせられた言葉はいまだにフラッシュバックしますし、そのたびに自分がモデルをやっていることを忘れ、いじめられていたあの頃を思い出して「自分なんかダメだ」と思ったりするので。相変わらず、性格は暗いし根暗だしなよなよしてるんですけど(笑)。
でも、モデルのお仕事に行く度に思い出すんです。「あ、そうだ。自分はモデルなんだ。そんななよなよしてる場合じゃない」となり、そこで初めてスイッチが入ります。
――モデルって素敵なお仕事ですね。
岡本:そうですね。たとえば、ファッションショーだと本番直前まで僕はいじめられていた頃の自分のままです。でも、本番が始まって「じゃあ岡本さん、次行ってください」と言われた瞬間に「岡本舵楽」になるという感じです。
――モデルとして「綺麗だね」「可愛いね」と言われるようになり、小中学校時代の同級生にリベンジを果たしたような気持ちにはなりましたか?
岡本:以前は、自分のモデル活動はあの頃いじめていた人たちに対する復讐行為だと思っていました。「モデル活動がうまくいったら、あえて同窓会に参加してたくさんマウンティングしてやろう」とも考えていた。
今も、あのときの言葉や彼らの顔がたまにフラッシュバックするのは事実です。だけど、常に頭にあるわけではないんですね。モデル活動が充実すればするほど、自分の容姿が褒められれば褒められるほど、意識しないようになった。だから、もう忘れました(笑)。
――素晴らしいですね。それは、前に進んだということだと思います。
岡本:そうです、今はもう興味もなくなってしまって(笑)。しがらみから解かれたのかなと思います。

