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糖尿病治療薬「マンジャロ」SNSで違法売買も…”本来の効果・副作用”と”安易な使用がNGな理由”【医師監修】

糖尿病治療薬「マンジャロ」SNSで違法売買も…”本来の効果・副作用”と”安易な使用がNGな理由”【医師監修】

マンジャロの副作用と注意点―「使ってはいけない」のはどんな人?

編集部

マンジャロを使用できないのはどのような人ですか?

五藤先生

すぐに厳格な血糖コントロールが必要な、糖尿病性ケトアシドーシス(インスリンの不足により血液が酸性に傾き、意識障害などを起こす状態)や糖尿病性昏睡の人には使用できません。インスリン治療が必須となる1型糖尿病、過去にマンジャロの成分で重いアレルギー症状を起こした人も使用できません。
これらに該当する、あるいは妊娠中・授乳中の人、持病のある人は、事前に必ず医師に伝えてください。

編集部

副作用について教えてください。

五藤先生

多くみられるのは、吐き気・嘔吐、下痢、便秘、食欲減退といった胃腸障害で、使い始めや増量時に出やすい傾向があります。
重大な副作用としては、低血糖、急性膵炎(膵臓に急激な炎症が起こる病気)、胆石症・胆嚢炎、腸閉塞などが知られています。
低血糖は、ほかの糖尿病治療薬との併用や過度な食事制限・運動で起こりやすくなり、軽度では異常な空腹感や冷や汗、ふるえ、重度では意識障害やけいれんなどの症状が表れます。
嘔吐や下痢が続くと脱水となり、腎臓の働きが悪化するおそれもあります。

編集部

副作用が出たときの対処方法を教えてください。

五藤先生

日常生活に支障がない程度の胃腸障害であれば、脱水にならないように水分やブドウ糖(ブドウ糖を含む清涼飲料水)を補給しながら安静にすることで徐々に落ち着く場合が多いでしょう。症状が強い場合や長引く場合は、次の受診日を待たず早めに受診してください。

マンジャロを美容目的で使うことのリスク

編集部

近年、ダイエット目的での使用や、SNSでの個人売買が問題になっています。痩せるためにマンジャロを使うことにはどのようなリスクがあるのでしょうか?

五藤先生

痩身目的の使用は適応外使用であり、安全性・有効性が確認されていません。健康被害が起きた場合に、医薬品副作用被害救済制度(医薬品を適正に使用して健康被害が生じた人を救済する公的制度)の対象とならない可能性もあります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)には2023年以降、嘔吐や脱水、急性膵炎など、副作用が疑われる事例が800件以上報告されたと報じられています。
許可なく医薬品を販売・転売する行為は医薬品医療機器法違反です。マンジャロは2〜8℃での冷蔵保管が必要な注射剤で、個人間で売買されたものは品質が保証されず、偽造品が紛れ込む危険もあります。

SNSでは「痩せた」という体験談が拡散され、外見を過度に重視する風潮(ルッキズム)を背景に、若い世代を中心とした安易な使用の広がりが懸念されています。日本糖尿病学会などの関連学会は2025年より、美容・痩身目的での適応外処方に警鐘を鳴らしています。十分な診察や検査を行わず、安易に自由診療で処方する一部の医療機関には注意が必要です。
配信元: Medical DOC

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