
東京では桜の開花宣言が発表された3月半ば。春雨降る肌寒い朝を迎えた中津川は、美しいヤマメを求め多くの釣り人で賑わいを見せていた。加えて、川沿いには今にも咲きそうな桜の梢たち。今日の釣りの行方が楽しみである。鮎釣りで訪れて以来、久方ぶりの中津川。河原は、工事が入った影響でだいぶ景色も変わっていた。雨、低水温、濁りのある中、果たしてお目当てのヤマメに会えるだろうか。
寒さ、やまぬ雨、川には濁り
気温8度。降る雨はやむ気配を見せない。それでも河原を見渡すと、中津川ではおなじみのカラフルなテントが並んでいる。しかし、その先に見える川は白く濁っているようだ。一抹の不安を抱えつつ、まずは遊漁券を購入するため、鮎釣りでもお世話になっている『戸倉屋』さんへ向かう。聞くと、「今日はダムの放水量がやや多く、その影響で濁りが入っている」とのこと。ただ、ささ濁りで釣りへの影響はさほどなさそうで、ひと安心。
さらに3月は毎週、成魚放流が行われており、当日も午前中に放流予定とのことだった。寒さと雨で腰は重いが、まずは『戸倉屋』さん前、角田大橋上流へ向かうことにした。川に着くと、エサ釣りやルアーの釣り人が数名。早朝かつ低気温の影響もあり、活性は低そうで、どの釣り人も苦戦している様子だ。川を眺めていても、竿の曲がる気配はない。お昼前には雨も上がる予報だが、さて今日はどうなることか。
各ポイントへ成魚放流が開始!ヤマメはルアーのみに好反応?!
8時になると、予定通り下流から成魚放流が開始された。私たちがいる角田大橋付近にもヤマメを積んだトラックが到着し、20cm前後のヤマメがバケツで放流されていく。川に放たれたヤマメは、しばらく浅場で様子をうかがいながら、やがて流れの中へと姿を消していった。
下流ではエサ釣りで挑む釣り人の姿が見られたが、まだ反応はないようだ。これまで放流日に釣りをしてきた経験から言えば、「放流直後=必ず釣れる」わけではない。放たれたばかりの魚をうまくフッキングできず、苦戦することも多い。そこで、今回はこれまでの経験を生かし、放流直後のセオリーを意識して釣りを組み立てていく。放流直後の対策として意識したのは、
1)派手めのルアーを使う
2)強いアクション
3)ダウンで誘う
まずは「D-コンタクト(スミス)」の赤キンカラーからスタート。すると上流で、深場をダウンクロスで攻めていた相方に早速良型ヤマメがヒット。ヒットルアーは「D-コン」のシルバー。水中でギラリと激しくフラッシングする様子が見えた。やはり今日は「派手ルアー×ダウン」が有効なのか。
遅ればせながら私もキャスト。左岸のヘチをダウンで誘い、大きなアクションを入れた直後、「ガツン!」と明確なアタリ。放流魚とはいえ、パーマークの美しいヤマメが姿を見せてくれた。その後もチェイスが多発し、ヒットが続く。放流直後対策がハマり、上々のスタートとなった。この時間帯、見える範囲ではエサ釣りやフライへの反応は薄く、圧倒的にルアーが優勢だった。

