脳トレ四択クイズ | Merkystyle
その「息切れ」「便秘」の原因、大腸がんかも? 見逃せない『4つのサイン』と、命を守る“40歳からの検査”

その「息切れ」「便秘」の原因、大腸がんかも? 見逃せない『4つのサイン』と、命を守る“40歳からの検査”

大腸がんのリスクを高める「5つの要因」

大腸がんのリスクを高める「5つの要因」

編集部

症状についてはよく理解できました。次に、大腸がんの予防について伺います。そもそもどのようなリスク要因があるのでしょうか?

舛森先生

押さえておくべき5つのリスク要因を説明します。

赤身肉・加工肉の大量摂取

舛森先生

まず1つ目は「赤身肉と加工肉」です。牛肉や豚肉などの赤いお肉(鶏肉は含まれません)を1日100g以上、ソーセージなどの加工肉を1日50g以上食べるとリスクが上がると言われています。外食のハンバーグが1食150g程度と考えると加工肉50gは大分少量ですよね。

赤身肉・加工肉がなぜ危険かというと、赤身肉は便秘を招きやすく、腸内で悪玉菌が増えやすくなるため、腸内環境が崩れてがんのリスクにつながると考えられています。

また、加工肉の場合、亜硝酸塩などの保存料が体内で炎症を起こしたり、塩分過多で高血圧を招いたりすることがリスク要因となります。

運動不足と肥満

編集部

ほかに気をつけるべき要因はありますか?

舛森先生

2つ目は「運動不足」、3つ目は「肥満」です。

運動が不足すると腸の動きが鈍り、便秘がちになるため大腸がんのリスクが上がります。肥満に関しては、BMI(体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m)が25以上の人が該当者です。たとえば、160cm/50kgの人なら、50 ÷ 1.6 ÷ 1.6 で計算できます。

過度な飲酒(お酒の飲み過ぎ)

舛森先生

4つ目は「過度な飲酒」です。ビール大瓶1本、日本酒1合、グラスワイン2杯以上を毎日飲むと、大腸がんのリスクが1.4倍になるというデータがあります。特にお酒で顔が赤くなる人は、アセトアルデヒドというアルコールの代謝過程で産生される有害物質が体内に溜まりやすく、食道がんなどのリスクも上がるので注意してください。

喫煙(タバコ)

舛森先生

最後に5つ目が
「タバコ」です。タバコには発がん性物質が含まれており、大腸がんのみならずさまざまながんのリスクを高めます。ただし、何歳からでも禁煙すれば肺機能はゆっくり改善するというデータもあります。健康維持のためには、前向きに禁煙を検討してみてください。

【知っておきたい最新情報】大規模研究でも「赤身肉100g/加工肉50g」の基準は妥当

2025年にGeroScience誌において発表された大規模なシステマティックレビュー・メタアナリシス(複数の研究を統合して分析する信頼性の高い手法。1990〜2024年の前向きコホート研究等を統合) でも、赤身肉摂取の多い群では大腸がんリスクが約1.15倍、加工肉摂取の多い群では約1.21倍に上がるというデータが改めて確認されています。

また国際がん研究機関(IARC)は、加工肉を1日50g追加して摂取するごとに大腸がんリスクが約18%上昇すると試算しており、「100g/50g」という基準は最新データでも変わらず妥当だといえます。

(出典:Menyhart O et al. GeroScience. 2025)

手軽にできる早期発見の手段「便潜血検査」

手軽にできる早期発見の手段「便潜血検査」

編集部

リスクを減らすとともに、早期発見のための検査を受けることが重要だと思います。どのような検査がおすすめですか?

舛森先生

おすすめは「便潜血検査」です。2日間連続で便を採取し、少しでも血液が混じっていれば陽性となります。40歳以上の人は市町村の公費で受けられる、非常にメリットの大きい検査で、便潜血検査を毎回きちんと受けた人は大腸がんの死亡リスクを20%下げられるという研究データもあります。

「陽性になっても痔やポリープが原因のことが多いのでは?」と思う人もいますが、実は便潜血陽性かつ無症状の段階で大腸カメラをした場合、大腸がんが発見されたとしてもその半分が「ステージ1」の早期です。これに対して、症状が出てから大腸がんがステージ1で見つかる割合は17%にとどまります。

また、そもそも便潜血が陽性になる確率は5%以下です。ですので痔があると思っている人でも、1回でも陽性が出たら、痔のせいだと自己判断せず、必ず大腸カメラを受けてください。大腸がんの80%はポリープ(腺腫)が大きくなってできるため、カメラ(内視鏡)でポリープを取り除くことでがんへの進行予防につながります。

【知っておきたい最新情報】50歳未満の大腸がんが世界的に急増

近年は世界中で「50歳未満の若い世代の大腸がん」が急増していることが大きな問題になっています。Lancet Oncology誌(2024年)に掲載された論文の解析では、世界50カ国・地域のうち27カ国で50歳未満の罹患率が上昇しており、米国では1995年から2019年にかけて、55歳未満の大腸がん患者さんの割合が「10人に1人」から「5人に1人」へと2倍に増えました。

原因は、超加工食品中心の欧米型の食事や小児期からの肥満などが複合的に関与していると考えられています。米国では2021年よりスクリーニング開始年齢が50歳から45歳へ引き下げられました。日本ではまだ40歳以上の便潜血検査が標準ですが、「若いから大腸がんは関係ない」という思い込みは禁物です。年齢にかかわらず血便や便通異常が続く場合は受診を検討してください。

(出典:Sung H et al. Lancet Oncol. 2024;25(11))

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。