親友のしあわせを祈る
私は博嗣さんをゆるしたわけではない。
でも、彼が「良い夫」を演じつづけ、それが結果として、優菜のしあわせにつながっているのなら、それでいい。
「でも、紀子ちゃん。もし彼がまたバカなことをしたら……」
「その時は、容赦しません。この切り札を使って、地獄を見てもらいます」
これは、友情の証であり、同時に最も冷酷な武器…。
(優菜…あなたは何も知らなくていい。 博嗣さんが死ぬまで「理想の夫」を演じきってくれるなら、この秘密は私が墓場まで持っていくから)
空は高く、澄みわたっていた。 もうすぐ、あたらしい命が生まれる。
その子がわらい、優菜が微笑む世界を、私は陰ながら守りつづけるのだとつよく心に誓った。
あとがき:沈黙は、究極の優しさか
「真実を伝えることだけが誠実ではない」という佐代子の言葉が、深く心に刺さるエピソードです。もし、優菜がすべてを知ったら、今のしあわせな家庭は一瞬で崩壊していたでしょう。
紀子が抱える秘密はおもく苦しいものですが、そのおかげで優菜の笑顔が守られているという皮肉な現実。博嗣が演じる「理想の夫」が、いつか本物に変わることをねがわずにはいられません。偽りから始まる平和であっても、今はそれを守り抜く紀子に拍手をおくりたいですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

