膠原病の検査から診断、治療までの流れと注意点

初診から診断までの流れを教えてください
膠原病を疑われたら、まずは症状の確認と診察を行います。患者さんが自覚している症状が膠原病に典型的なものか、また患者さん自身が自覚していない症状がないかも確認します。診察の結果も踏まえて、必要な検査を提出します。血液検査や尿検査、画像検査などを組み合わせて評価し、その結果から疑われる疾患を考えて絞り込んでいきます。
一度の検査だけで確定診断に至るとは限りません。初回検査の結果をもとに、CTやMRIなどの精密な画像検査や病変の一部を採取して顕微鏡で観察する組織生検など、より詳しい検査を追加することがあります。
最終的には、診察所見や各種の検査結果を総合して診断を行います。
また、時間の経過とともに症状や検査値が変化することもあります。複数回にわたって診察や検査を繰り返し、経過を追いながら診断を確定していく場合も少なくありません。
参照:『リウマチ・膠原病を心配したら』(日本リウマチ学会)
膠原病の検査結果がわかったらすぐに治療を始めるのですか?
必ずしもすぐに治療が始まるとは限りません。すぐに治療を始めるのは次の二つのいずれかに当てはまる場合です。一つ目は、日常生活に支障をきたすような症状が出ている場合です。湿疹や皮膚潰瘍、発熱、関節痛、筋肉痛、息苦しさ、むくみ、手足のしびれなど、膠原病の種類によっておこる症状はさまざまです。
二つ目は、膠原病による臓器や組織の障害が命に関わったり重篤な障害を残したりする可能性がある場合です。腎機能の低下、肺の線維化(硬くなること)の進行、貧血、血小板減少など、それぞれの疾患で特に注意するべきことが異なります。
膠原病と診断された後も定期的な検査は必要ですか?
膠原病の診断後、たとえ治療が行われなくても定期的な検査は必要です。初期は治療の必要がない方でも、途中で病状の進行を認めたり、急激な悪化をきたしたりして治療が必要と判断されることも多くあります。また、治療中は治療効果を判定したり、副作用が起こっていないかを確かめたりするために、定期的な検査が必要です。
参照:『膠原病と類縁疾患』臨床検査のガイドライン JSLM2021(臨床検査医学会)
編集部まとめ

膠原病の診断は、単一の検査で確定するものではありません。症状や診察所見、複数の検査結果を組み合わせて多角的に評価したうえで診断をします。必要に応じて検査を追加したり、時間をかけて経過を追ったりすることも珍しくありません。
診断後も病状の変化や治療効果、副作用の確認のために定期的な検査が重要です。検査は診断のためだけでなく、適切な治療のために欠かせないプロセスであることを理解しておくことが大切です。
参考文献
『関節リウマチ』(日本リウマチ学会)
『全身性エリテマトーデス』(日本リウマチ学会)
『多発性筋炎/皮膚筋炎』(PM/DM)(日本リウマチ学会)
『抗核抗体』(日本リウマチ学会)
『膠原病肺』(日本呼吸器学会)
『腎臓検診でわかること』(日本腎臓学会)
『リウマチ・膠原病を心配したら』(日本リウマチ学会)
『膠原病と類縁疾患』臨床検査のガイドライン JSLM2021(臨床検査医学会)
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