そしてつながる絆
私たちは、以前のように毎週べったりと会うことはなくなった。
おたがいの生活を尊重し、適度な距離感を保ちながら、こまった時には助け合う。
それが、私たち兄妹にとっての「正しい距離」だったのだ。
夕暮れ時、公園であそぶ子どもたちをながめながら、私は啓二と手をつないだ。
「ねえ、啓二…しあわせだね」
「ん…紆余曲折あったけど、みんなが前を向けてよかった」
充をのせたベビーカーを押し、私たちは家路につく。
理不尽なことにNOと言う勇気。そして、家族だからこそ、あまえをゆるさないきびしさ。 それらが、本当の意味での絆をつくるのだと、私はこの経験から学んだ。
もう、不当に心を削られる日々はない。 澄みわたった空のように、私の心はどこまでもかろやかだった。
あとがき:家族だからこそ、適切な「距離」を
どんなにちかくにいても、価値観がちがう以上、ムリに合わせつづけるのはやさしさではありません。兄妹であっても、たがいの領域を尊重し、まもるべき一線を引くこと。それが結果として、おたがいをすくうことになるのだと、初乃さんは証明してくれました。
毒親から解放されたサトルくんの笑顔…そして、前を向いた兄の姿。紆余曲折あったけれど、勇気を出して一歩踏み出した先に待っていたのは、本当の意味であたたかな家族の風景でした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

