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介護の5つの基本的ケアとは?食事や排泄・入浴、着替えと移動のポイントを解説

介護の5つの基本的ケアとは?食事や排泄・入浴、着替えと移動のポイントを解説

介護では、食事・排泄・入浴・着替え・移動など、日常生活のさまざまな場面で支援が必要になることがあります。介護は長く続くことがあるため、基本的なケアの考え方を知り、必要に応じて介護サービスや専門職の力を借りながら、続けやすい形を整えて行くことが大切です。この記事は、介護の基本となる5つのケアと、食事・排泄・入浴・着替え・移動の場面で押さえておきたい介助のポイントを解説します。

小田村 悠希

監修社会福祉士:
小田村 悠希(社会福祉士)

・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

介護の”5つの基本的ケア”とは

介護の”5つの基本的ケア”とは

介護では、食事・排泄・清潔・移動・休息など、日常生活を支える基本的なケアが大切です。ここでは、5つの基本的ケアの内容と、本人らしい生活を支えるための考え方を解説します。

介護の”5つの基本的ケア”の内容

介護の基本的ケアとしては、主に以下の5つが挙げられます。

基本的ケア 内容 支援のポイント

起きる 座位をとり、目が開き、耳が聞こえ、周囲で起こっていることがわかる状態を支えるケアです。 できる範囲でベッドから離れ、日中は座って過ごす時間をつくります。

食べる 食事は楽しみや生きがいにつながり、脱水や感染症の予防にも関わる基本的なケアです。 本人の噛む力や飲み込む力、姿勢、食事量を確認しながら、安全に食べられるよう支援します。

排せつする なるべくトイレで排せつすることを基本に、本人の尊厳や気持ちよさを守るケアです。 尿意や便意、移動能力、介助の必要性を確認し、可能な範囲で自然な排せつを支えます。

清潔にする 入浴や清拭、洗顔、歯みがき、着替えなどを通して、身体を清潔に保つケアです。 皮膚を清潔に保つことで、不快感やかゆみ、感染、睡眠への影響を防ぎます。

活動する その人の状態や生活歴に合った刺激を取り入れ、心身の活動を支えるケアです。 音楽、工芸、園芸、ゲーム、体操、家事、テレビなど、本人らしさに合った活動を取り入れます。

これらのケアは別々のものではなく、互いに関係しています。例えば、食事量が減ると体力が落ち、活動量や睡眠にも影響することがあります。介護は、一つの困りごとだけでなく、生活全体をみて支える視点が大切です。

基本的ケアの目的と自立支援の考え方

基本的ケアの目的は、日常生活を補うだけではありません。本人の心身の機能を保ち、その人らしい暮らしを続けられるようにすることが大切です。

介護は、すべてを代わりに行うのではなく、本人ができることを活かす視点が求められます。時間がかかっても自分でできる動作は見守り、難しい部分だけを支援することで、生活能力の維持につながります。

自立とは、何でも一人でできることだけではありません。道具や環境、人の手を借りながらでも、自分の意思で生活を選べることも自立の一つです。介護はしてあげるものではなく、本人の力を引き出しながら生活を支えるものと考えるとよいでしょう。

家族介護で押さえたいポイント

家族介護は、本人の生活を支えることと同じくらい、介護する家族が無理をしすぎないことも大切です。介護は長く続くことがあるため、最初から家族だけで抱え込まない視点が必要です。押さえておきたいポイントは、次のとおりです。

本人の意思を確認する

できることは続けてもらう

安全な環境を整える

介護サービスを活用する

家族自身の休息も確保する

家族による介護は、頑張り続けることよりも、続けられる形を作ることが重要です。困ったときは、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、必要な支援につなげていくとよいでしょう。

食事のケア|安全性に配慮した介助の流れと観察

食事のケア|安全性に配慮した介助の流れと観察

食事のケアは、安全に食べられる環境づくりと、本人のペースに合わせた介助が重要です。ここでは、食事介助の流れや誤嚥を防ぐ工夫、体調変化の見方を解説します。

食事介助の目的と流れ

食事介助の目的は、本人が無理なく、安全に食事をとれるよう支えることです。すべてを介助するのではなく、自分で食べられる部分はできるだけ本人に任せ、難しい部分だけを手伝います。

食事前には、眠気や体調不良がないかを確認し、椅子やベッド上で安定した姿勢を整えます。食事中は、一口量を少なめにし、本人のペースに合わせて介助します。急がせるとむせ込みやすくなるため、飲み込んだことを確認してから次の一口に進むことが大切です。
食後は、お口の中に食べ物が残っていないかを確認し、必要に応じて口腔ケアを行います。食後すぐに横になると逆流や誤嚥につながることがあるため、しばらく座った姿勢を保つとよいでしょう。

誤嚥を防ぐ姿勢と工夫

誤嚥とは、食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管に入ることです。高齢の方は飲み込む力が低下しやすく、誤嚥性肺炎の原因になることもあります。

誤嚥を防ぐためには、食事中の姿勢が重要です。可能であれば椅子に座り、足の裏を床につけて、身体が左右に傾かないようにします。ベッド上で食べる場合も、上体をしっかり起こし、顎が上がりすぎないように注意します。

介助は、一口量を少なめにすること、急がせないこと、飲み込んだことを確認することが基本です。水分でむせやすい場合は、とろみをつけるなど、食事形態の工夫が必要になることもあります。むせ込みが続く場合は、無理に食べさせず、医師などに相談しましょう。

食欲や体調の変化への気付き

食事のケアは、どれだけ食べたかだけでなく、食事中の様子や食後の変化を観察することも大切です。食欲の低下には、体調不良、口腔内の痛み、入れ歯の不具合、便秘、薬の影響、気分の落ち込みなどが関係していることがあります。

特に、食事量が急に減った、むせや咳き込みが増えた、食べるのに時間がかかるようになった、お口の中に食べ物をため込むようになった場合は注意が必要です。

また、食後に咳が続く、発熱がある、元気がないといった変化がある場合は、誤嚥や体調不良が隠れていることもあります。普段と違う様子が続くときは、家族だけで判断せず、介護職やケアマネジャー、医療機関に相談するようにしましょう。

配信元: Medical DOC

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