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「糖尿病」を発症すると「喉が渇く原因」とは?糖尿病を疑う水分摂取量の目安も解説!

「糖尿病」を発症すると「喉が渇く原因」とは?糖尿病を疑う水分摂取量の目安も解説!

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが不足し、血液中のブドウ糖濃度、つまり血糖値が慢性的に高くなる病気です。高血糖の状態が続くと、身体は余分な糖を尿と一緒に排出しようとします。その結果、尿の量が増えて体内の水分が失われ、強い喉の渇きを感じることがあります。一方で、糖尿病は初期に自覚症状が乏しい病気です。喉の渇きを自覚した時点で、すでに血糖値がかなり高くなっている場合もあります。また、単なる喉の渇きと思っているうちに、糖尿病性ケトアシドーシスなど命に関わる急性合併症へ進むこともあります。

この記事では、糖尿病による喉の渇きの特徴や水分摂取量の目安、渇きを引き起こす仕組み、受診の目安を解説します。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター

糖尿病による喉の渇きの目安と水分摂取量

糖尿病による喉の渇きの目安と水分摂取量

糖尿病になると誰しも喉が乾くのですか?

糖尿病になると必ず喉が渇くわけではありません。初期や軽症の糖尿病は、自覚症状がないことも珍しくありません。喉の渇きがはっきり出るのは、血糖値が高くなり、腎臓で糖を再吸収しきれず、尿に糖が出始める段階です。

個人差はありますが、血糖値が160〜180mg/dL程度を超えると尿糖が出やすくなります。尿糖が出ると尿量が増え、脱水によって喉の渇きを感じます。そのため、喉が渇かないことだけで糖尿病ではないとは判断できません。

参照:『糖代謝』(東京大学)

日常的な喉の渇きと糖尿病による喉の渇きは見分けがつきますか?

日常的な喉の渇きは、運動後や汗をかいた後、塩分の多い食事をとった後、空気が乾燥しているときなどに起こりやすく、水分をとると落ち着くことが一般的です。一方で、糖尿病による喉の渇きは、水分をとってもすぐにまた渇く、夜間に何度も起きて水を飲むなど渇きが続くことが特徴です。お口のなかがネバネバする不快感を伴うこともあります。特に、喉の渇きを潤すために砂糖を含む清涼飲料水を飲み続ける場合は、血糖値がさらに上がり、渇きが強くなる悪循環に入ることがあります。

糖尿病が疑われる水分摂取量の目安を教えてください

糖尿病を疑う水分摂取量に、すべての方へ当てはまる明確な基準はありません。ただし、1日の尿量が3Lを超えるような多尿があり、それに伴って以前より明らかに水分を欲する場合は、高血糖が関係している可能性があります。目安としては、500mLのペットボトルを1日に何本も飲む、夜間に何度も喉が渇いて起きる、以前より飲水量が増えた状態が続くなどです。

糖尿病による多尿とはどういった状態でしょうか?

糖尿病による多尿とは、トイレの回数だけでなく、1回の尿量と1日の総尿量が増える状態です。高血糖で尿中に糖が出ると、糖の浸透圧によって水分も尿へ引き出されます。これを浸透圧利尿といいます。

多尿が続くと、身体から水分が失われて脱水に傾きます。また、糖を尿中に捨て続ける状態でもあるため、体重減少や強い倦怠感につながることがあります。頻尿だけでなく、尿量そのものが増えていないかも確認することが大切です。

糖尿病で喉が渇く原因

糖尿病で喉が渇く原因

なぜ糖尿病になると喉が渇くのですか?

糖尿病で喉が渇くのは、高血糖によって身体が水分不足に傾くためです。インスリンの働きが不足すると、ブドウ糖が細胞に十分取り込まれず、血液中に残ります。

血液中のブドウ糖が増えると、身体は余分な糖を尿として出そうとします。その際に水分も一緒に失われるため、尿量が増えて喉の渇きが強くなります。糖尿病による喉の渇きは、単なる喉の乾燥ではなく、高血糖による水分バランスの乱れを反映した症状です。

高血糖で喉が渇くメカニズムを教えてください

高血糖で喉が渇く背景には、血液の濃さを示す血漿浸透圧の上昇があります。血液中のブドウ糖が増えることに加え、尿糖によって水分が尿へ失われて脱水が進むと、血漿浸透圧が上がりやすくなります。
脳の視床下部にある浸透圧受容体は、この変化を感知します。その結果、口渇中枢が刺激され、飲水行動が促されます。つまり、高血糖による喉の渇きは、高血糖と脱水による血漿浸透圧の上昇を脳が感知することで起こります。

血糖値の高さによって喉の渇き方は変わりますか?

血糖値が高くなるほど、喉の渇きは強くなる傾向があります。ただし、血糖値が少し上がっただけで必ず喉が渇くわけではありません。血糖値の上昇により血漿浸透圧が高くなり、さらに尿糖が出る段階になると水分も尿へ失われるため、渇きを感じやすくなります。

特に、インスリン不足によって高血糖に加えて血液が酸性に傾く糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)や、著しい高血糖と強い脱水が進む高浸透圧高血糖状態(HHS)は、どちらも高血糖が大きく関わる急性合併症であり、激しい喉の渇きがみられることがあります。

配信元: Medical DOC

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