夫の言葉を聞いても消えないモヤモヤ
「どうしたんだよ、そんな顔して」
寝室から出てきた夫の宏大が心配そうに声をかけてきた。私は事の顛末を話した。
「3,000円でそこまで…? 準備も場所提供も佳子がやったのに?」
「私がわるかったのかな。最初に"会費制ね"って言わなかったから」
「いや…普通はゲスト側から"いくらだった?"って聞くもんじゃないのか。お前は気を利かせて安く設定したんだし、わるくないよ」
夫の言葉に少しすくわれたが、胸のモヤモヤは消えなかった。
価値観のちがい。それは、一度気づいてしまうと修復できないヒビのようなものだ。
(これからはもっと慎重につきあおう)
そう心に誓った。
それから数か月、凛子からの連絡は途絶えた。私からも連絡しづらくなり、自然と距離が空いた。
(これで良かったんだ、おたがい冷静になれば、またいつか笑って会える)
そう信じていた私にとどいたのは、冷静な話し合いなどほどとおい、悪意に満ちた「爆弾」だった。
あとがき:言葉の裏に潜む「甘え」と「不満」
凛子さんの言い分には、正直おどろかされました。「おもてなしするなら最後までスマートにやって」という言葉は、準備をがんばった側からすれば、あまりに悲しいセリフです。
佳子さんは必死にあやまりましたが、一度ボタンを掛けちがえた関係は、誠意だけではもどらないことがあります。夫の宏大さんの「わるくない」という言葉だけが唯一のすくいですが、モヤモヤとした霧は晴れないまま。静かな嵐の前の静けさがつづきます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

