「共同養育者」としての契約
私はカバンから、もう一枚の書類を取り出した。
それは、既に私の欄を記入し、実印を押した「離婚届」だ。
「次に一回でも、裏アカをつくったり不審なうごきをしたりしたら、これを提出します。今すぐ提出してもいいけれど、太陽から父親をうばうのは、最後の手段にしたい。…今回はチャンスをあげる。ただし、条件があるわ」
私は4人の両親が見守る前で、茂樹に突きつけた。
「1、スマホの管理権は私がもつこと。2、GPS共有を常時オンにすること。3、今回の一部始終を公正証書にのこし、慰謝料の金額も確定させること。そして……」
私は茂樹をつめたく見下ろした。
「あなたへの愛は一切消えました。これからは"共同養育者"として、太陽のために死ぬ気ではたらきなさい」
「…はい…本当に、申し訳ありませんでした……」
茂樹は何度も机に頭をこすりつけた。
あとがき:共同養育者という関係
目の前の妻からとどく「目の前にいるわよ」という通知。これ以上のスカッとする演出があるでしょうか。ふるえる手でスマホを見つめる茂樹の姿は、「自業自得」という言葉すら生ぬるいものです。
「離婚届」という最強のカードをあえて「お守り」として手元にのこし、経済的・社会的に夫をしばり上げる聡美の選択は、母親としての強さと、「裏切りを決して忘れない」という静かな執念を感じさせます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

