孫にまで向いた“無愛想”
A子に子どもが生まれても、父は変わりませんでした。
孫が話しかけても、「うるさいな、じっとしてろ」そんな返事ばかり。
そして帰宅後、子どもがぽつりと言ったのです。
「じいじ、ぼくのこと嫌いなの?」
その言葉が、胸に刺さりました。
ある日訪れた実家で、父はまた不機嫌そうに言いました。
「そんな無理して来なくていい」
A子はこれがいつもの嫌味と分かっていましたが、その日、初めて言葉をそのまま受け取ったのです。
「分かった。じゃあしばらく来ないね」
父は一瞬黙りましたが、きっとまた、“どうせ来るだろう”と思っていたのでしょう。
本当に来なくなった娘
A子が実家へ行くのをやめて数ヶ月経った頃。
母が電話で、父が休みの日になると「今日はA子達は来ないのか」と何度も聞いてくるのだと言うのです。
そしてある日、遂に父本人からぶっきらぼうな声で電話が来ました。
「最近来ないな」
「来なくていいって言ったから」
A子が静かな声で返答すると、父は「……そんなつもりじゃなかった」と初めて聞くような弱い声で応えました。
さらに父は続けました。
「孫の声、うるさくないから」
その瞬間、A子は何とも言えない気持ちになったそうです。

