男性も支持する「チーム嵐」の底力
活動終了を前にしたラストツアーでは、夫婦やカップルのほか、男性の友人同士で来ているファンもいた。誰もが口ずさめる楽曲ばかりなので当然、親子の姿も多い。同ツアーは、活動休止に入った2020年以降もファンクラブ代を払い続けていた人だけが申込みできるという条件だったが、約49万人を動員した。年齢、性別問わず愛された嵐の凄まじさが証明されている。
また、翌日にライブの模様がテレビで流れると、SNSでは「驚くほど知っている曲ばかり」との声が、ファン以外からもあがっていた。元祖国民的アイドル・SMAPもヒット曲は多いが、実は万人向けというより音楽通向けの楽曲も意外と多く、チャレンジングで実験的な側面も持っている。またメンバー自身が歌の下手さで互いに笑いを取ることもあった。
一方、嵐はSMAPに比べると、大衆の胸に響く“王道”に寄り添い続ける。長年の活動で、作編曲に『A・RA・SHI』の馬飼野康二氏、『Love so sweet』のyouth case氏、『ハダシの未来』のCHOKKAKU氏など、職人技で「ザ・嵐」な楽曲を生み出す制作陣を継続して迎えている。アルバム曲、カップリング曲も含め、安定してクオリティが高く「チーム嵐」の底力を見せつけてきた。
集大成の1曲となったラストシングル
2020年の活動休止直前にリリースされた『カイト』は米津玄師、『Whenever You Call』はブルーノ・マーズと、超豪華作家陣が担当した。もちろんこの2作も名曲なのは間違いない。ただ、最後のデジタルシングルが発表される際、再び大物ミュージシャンが楽曲提供するのではないかと報道されると、嵐ファンからは否定的な声があがった。
嵐が最後に送り出すシングル『Five』は、『迷宮ラブソング』、『ワイルド アット ハート』などのHIKARI氏、『サクラ咲ケ』、『One Love』などの石塚知生氏に委ねられると発表され、ファンが歓喜した。最後は「嵐らしさ全開」で締めて欲しい――そんなファンの願いが届いたのか、様々な候補曲から選び出されたのが結果的に、「ザ・嵐」な楽曲だったのか。誰もが納得の集大成の1曲となった。

