アメリカの家庭では、子どもの家事分担が当たり前!その理由は?
子どもたちができる範囲で家事を手伝う——。そんな光景は日本の家庭でもよく見られますよね。渡米33年のジャーナリスト・教育者の冷泉彰彦氏によると、アメリカの家庭でも子どもが家事の一部を担うのは一般的だと言います。
とはいえ、アメリカでは『子どもに家事を分担させることは、単に親を手伝わせるためではなく、「自立心」と「責任感」を育てる大切な教育の一部』と考えられているとのこと。学校の勉強や部活などと同じくらい、子どもの家事分担が重要視されているんです。

アメリカでは、幼いころからその年齢に応じた家事を任せるのが一般的。「自分のことは自分でする」という考え方も強く、子どもたち自身の洗濯や昼食の準備などは本人任せという家庭も少なくないそうです。
冷泉氏は『大学進学や一人暮らしを早い段階で見据えて、「生活力」を身につけることが重視されている』と指摘。
さらに『毎日決まった役割を果たすことは、「自分は家庭の一員として必要とされている」という自己肯定感にもつながる』と述べています。

しかし、子どもの手伝いに対し、つい「親がやった方が早い」と考えてしまうパパやママも多いのではないでしょうか?
冷泉氏はこの点についても、アメリカの親は「完璧さ」よりも「参加すること」を重視していると解説。『最初はうまくできなくても、料理を手伝わせたり、洗濯を任せたりします。多少は失敗しても、それを学びの機会と考える姿勢が一般的です』と明かしました。
アメリカの金融教育で「節約」よりも重視されているコト
アメリカの家庭では子どもたちの家事分担と同様に「お金の使い方」の教育も非常に重視されていると言います。
冷泉氏はその目的について『単に節約を教えるのではなく、自分で判断し、責任を持ってお金を管理する力を育てることが目的です』と解説。特に思春期以降は、将来の自立を見据えてかなり実践的な金融教育が行われているそうです。

アメリカの家庭では、一定金額を与えるお小遣い制度を採用している場合でも、子どもたちがそのお金をどう管理するかを重視している、とのこと。
子どもが小学生や中学生でも『たとえば「自分で使う」「貯める」「人のために使う」の3つに分けて管理させる』などの方法を採用することで『消費だけでなく、計画性や社会性も学ばせようとしています』と冷泉氏は明かします。

思春期になると、より実践的な「予算管理」を子どもに教える家庭も増えてくる、とのこと。お金の使い道について『親がすべて決めるのではなく、「限られたお金の中でどう選ぶか」を経験させる』と言います。
近年は、親子の共通口座を作り、スマートフォンのアプリで残高管理を学ばせる例もあるそうです。

もちろん、学校でも金融教育は完全に根付いています。『小学校の時点でも、先生によっては数学の授業の延長の総合学習として、チームで株式投資のポートフォリオを組ませ、一定期間の収益を競うというゲームをさせたりします』と冷泉氏。
最後に『アメリカの金銭教育は、「お金を与える」ことではなく、「お金をどう扱うかを学ばせる」ことに重点があります。(中略)一連の経験を通じて、子どもたちは経済的な自立だけでなく、責任感や判断力も身につけていくのです』と記しています。
