PTSDの診断が受けられる施設と検査の内容

PTSDの診断はどこで受けられますか?
PTSDの診断は、精神科または心療内科で受けることができます。PTSDが疑われる症状がある場合は、精神科または心療内科を受診しましょう。ほかの病気である可能性や、別の病気が併存することもあるため、自己判断せずに必ず医療機関へ相談してください。
PTSDの検査の内容を教えてください
PTSDの診断は、問診と心理検査が中心となります。問診とは、症状の経緯やこれまでの病歴を聞き取る作業です。心的外傷的出来事への曝露の有無、およびその後の症状などを確認します。また、身体の病気による症状でないかを除外するために、必要に応じて一般的な身体検査や血液検査が行われる場合もあります。
心理検査とは、患者さんの気分や思考、行動の特徴や心理状態を質問紙や面接、課題などを通じて客観的に評価する検査のことです。PTSDで行われる主な心理検査は、医療者が詳細に実施する面接形式の検査と、患者さん自身が記入する質問紙形式の検査に分けられます。 面接形式の検査はCAPS-5(PTSD臨床診断面接尺度)で、PTSDの診断基準に沿って症状を詳しく評価します。患者さん自身による質問紙形式の検査で代表的なものは、PCL-5(PTSDチェックリスト)とIES-R(改訂出来事インパクト尺度)の二つです。病院ではこれらの問診、検査を実施して、PTSDかどうか、あるいはほかの病気の可能性がないかを評価します。
PTSDと診断されたらどのような治療が行われますか?
PTSDと診断された場合、精神療法と薬物療法が行われます。PTSDの治療の第一選択として推奨されているのが、精神療法です。そのなかでも、トラウマに焦点を当てた認知行動療法が効果的とされています。安全な環境で原因となった出来事と向き合い、その出来事への反応や思考のパターンを整理します。そして、徐々に恐怖や不安を軽減し、対応できるようになることを目指します。代表的な手法として、以下のものが挙げられます。
持続エクスポージャー療法
認知処理療法
EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)
PTSDの治療は精神療法が中心ですが、薬物療法も行われます。PTSDに対する薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という薬剤が使用されます。SSRIは脳内のセロトニンという神経伝達物質の働きを調整することで、気分や不安をコントロールする作用があります。また、このほかにセルフケアも重要とされています。身体的な健康を維持し、ストレスを可能な限り減らし、リラックスして過ごします。これは治療を継続するための土台となります。
編集部まとめ

PTSDでは、心的外傷的出来事によって、強い精神的苦痛を伴う症状がみられます。その出来事を繰り返し再体験し、悪夢をみたり、常に緊張した状態になったりして日常生活に支障をきたします。早めに精神科や心療内科を受診し、支援を受けながら少しずつ回復を目指すことが大切です。
参考文献
『Post traumatic stress disorder』(ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics)
『PTSD』(こころの情報サイト 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)
『急性ストレス障害(ASD) (きゅうせいすとれすしょうがい)とは』(恩賜財団済生会)
『心的外傷後ストレス障害(PTSD)』(恩賜財団済生会)
- 「うつ病で幻覚」が現れる原因はご存知ですか?幻覚の特徴についても解説!【医師監修】
──────────── - 「βエンドルフィンの出し方」はご存知ですか?男女別の出し方・出やすい人の特徴も解説!
──────────── - 「オキシトシンが不足」すると現れる症状はご存知ですか?不足しやすい人の特徴も解説!
────────────

