ユーザーの「生活」に優しいテクノロジー
今回のサミットを通じて強く感じたのは、最先端のテクノロジーが、いかに私たちの「生活」へ優しく着地しようとしているか、という点でした。
あえてカメラを排して周囲への配慮を優先し、職人の技で掛けていることを忘れさせるほどの快適さを追求する——。そこには、機能を増やすことだけではなく、働く場や移動中の時間、そして子育てやケアを含む日常の場面に、どう自然に入り込めるかという発想があります。
それは、スマートフォンの四角い画面に奪われていた現代人の視線を、目の前の大切な人や、移り変わる街の景色へと再び戻すための進化でもあるはずです。鯖江という街が120年かけて育んできた「ものづくり」の精神は、そうした未来の“生活の道具”としての電脳メガネを、少しずつ現実へ近づけているのかもしれません。
(取材・文・写真 米田ゆきほ)
