腎臓病で食べてはいけないものについてよくある質問

「絶対に食べてはいけない」と決まっている食品はありますか?
一般的な腎臓病は、すべての患者さんに共通して禁止される食品はありません。ただし、病状や治療内容によっては避けるべき食品があります。代表的なのは、腎移植後にタクロリムスやシクロスポリンなどを服用している場合のグレープフルーツです。薬の血中濃度に影響するため、摂取を避ける必要があります。ライムやハッサクなども、同じ理由で避けるよう指導されることがあります。
また、重度の高カリウム血症がある方や、尿量がほとんどない透析中の患者さんは、生野菜や果物をたくさん食べると、重い不整脈や心停止につながる可能性があります。腎移植直後など免疫力が下がっている時期には、刺身や寿司などの生ものを一時的に控えることもあります。
自宅で食事を整える工夫を教えてください
食事療法を続けるためには、減塩しながら食べやすい味付けにすることと、必要なエネルギーを確保することがポイントです。レモンや酢などの酸味、胡椒や七味などの香辛料、にんにくやしょうが、しそなどの香味野菜を使うと、塩分を減らしても味に変化をつけられます。醤油は料理に直接かけず、小皿に出して少量をつけると使いすぎを防げます。カリウムを抑えるには、野菜を水にさらし、ゆでこぼした後のゆで汁を捨てます。エネルギーを補う方法としては、粉飴や低たんぱく米、低たんぱくパンなどを取り入れる方法があります。植物油や砂糖、ゼリーなどを病状に合わせて使うこともできます。計量スプーンや計りを使い、塩分やたんぱく質の量を把握すると、食事を管理しやすくなります。
編集部まとめ

腎臓病の食事療法は、腎臓への負担を減らし、病気の進行や合併症を防ぐための治療の一部です。塩分、たんぱく質、カリウム、リン、エネルギーの管理は、腎機能の状態や透析の有無によって変わります。一律に禁止するのではなく、検査値や病期に合わせて調整することが基本です。
食事で迷うときは、自己判断で極端に制限せず、主治医や管理栄養士に相談しましょう。減塩の工夫や下処理、特殊食品の活用によって、無理なく続けられる方法をみつけやすくなります。むくみや血圧の上昇、カリウムやリンの異常を指摘された場合は、早めに病院で相談してください。
参考文献
『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』(日本腎臓学会)
『CKD診療ガイド2024』(日本腎臓学会)
『慢性透析患者の食事療法基準』(日本透析医学会)
『日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年』(文部科学省)
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