アパートに住んでいたころ、隣に同じ年ごろの子どもを育てるご家族が引っ越してきました。子ども同士は同じ幼稚園に通うことになり、奥さんとも送り迎えのタイミングで自然と話すように。明るく親切な人で、ご主人も穏やかそうに見えたため、私は「理想の家族みたいだな」と思っていました。
しかし、あるころから少しずつ違和感を覚えるようになったのです。
親切な隣人だと思っていたけれど……
そんなある日、アパートの共用部分にツバメが巣を作り始めました。親鳥が行き来する様子がかわいらしく、私は子どもと一緒に「無事に巣立つといいね」と見守っていました。
ところが数日後、その巣が突然なくなっていたのです。管理会社が撤去したのかなと思っていたのですが、後日、隣の奥さんが「うちの玄関の近くだったから、処分しちゃった」と何気なく話していて、私は胸がざわつきました。
事情があったのかもしれません。けれど、その言い方があまりにも軽く感じられ、それまでの印象とのギャップに戸惑ってしまったのです。
隣人の奥さんに相談した内容がなぜか……
そのころ、私は同じ幼稚園に通う別のママとの関係にも悩んでいました。子ども同士のことで相手から一方的に責められることがあり、どう対応すればいいのか困っていたのです。
誰かに少しだけ聞いてほしくて、私は隣の奥さんに相談しました。奥さんは親身に聞いてくれ、「大変だったね」と声をかけてくれました。ところが数日後、悩みの相手だったママから、私が隣の奥さんにだけ話した内容をほのめかすようなことを言われたのです。
「え……どうして知っているの?」
もちろん、隣の奥さんが話したという証拠はありません。それでも、その内容は隣の奥さんにしか話していないことでした。ツバメの巣の一件で感じた違和感も重なり、私はだんだん不安になっていきました。

