3本目
『ミッシング』
story 幼い娘の失踪から3カ月、その母・沙織里(石原)は、世間の関心が薄れていくことに焦り、地元テレビ局記者・砂田(中村)を頼る日々。そんな中、沙織里によからぬ噂が流れ、ネットで炎上してしまう。
監督・脚本:吉田恵輔(吉の上の士は土)/出演:石原さとみ、青木崇高、森優作、有田麗未、中村倫也 ほか/配給:ワーナー・ブラザース映画/現在、Netflixにて配信中。DVD・Blu-ray発売中 ©2024 「missing」Film Partners
ぶったまげました。今年の邦画は、とにかく重い社会派、それも社会的には注目されにくい「日向にいない人々」を描いた良作が多かったんですよ。『あんのこと』とかドキュメンタリーの『どうすればよかったか?』とか。体力がないときに観たら、こっちがやられる、というレベルの作品がザックザクだったんですね。その中でもおったまげのぶったまげだったのが『ミッシング』。なんせお人が悪い脚本に感動。「こりゃ誰もやりたがらないだろ……」っていう役や描写が連続するんだけど、そこに果敢に立ち向かった役者の皆さんの熱量たるや。特に石原さんね。御本人もキャリアのターニングポイントと仰ってましたが、これできちゃったら可能性無限大でしょ。これに挑んだ俳優部の皆さん、来年以降の作品での活躍、期待してますよん。
4本目
『若き見知らぬ者たち』
story 難病を患う母(霧島れいか)を介護しながら、亡父の借金を帰すために昼夜働き詰めの青年・彩人(磯村勇斗)。彼の恋人の日向(岸井ゆきの)だけが救いだった彼のどん底の生活は、ある出来事で最悪の事態に。
監督・脚本・原案:内山拓也/出演:磯村勇斗、岸井ゆきの、福山翔大、染谷将太、伊島空、長井短、東龍之介、松田航輝、尾上寛之、カトウシンスケ、ファビオ・ハラダ、大鷹明良、滝藤賢一、豊原功補、霧島れいか ほか/配給:クロックワークス ©2024 The Young Strangers Film Partners
これまた重量級。その重さと出来栄えはニアリーイコール『あんのこと』(『あんのこと』はまた別の機会に紹介したいのでとっておきます)。これまたお人が悪い脚本で、全く救いがないんですが、今観るべき映画だと思いますのよ。というのも、主題がヤングケアラー問題だから。いや、じつはですね、ヤングケアラー、身近におりましてな……。でも、どこをどうサポートすればいいんか分からないうえに、当事者も声をあげにくい&お願いごとをしにくいというマインドなんですね。ヤングじゃなかったけど、あたしも経験したことではあるんで、そのマインドが分からないではないんですが、「どうしてこうなった……社会よ」と怒りと悲しさにやられちゃいました。これ、あたしらオトナが考えなければいけない喫緊の課題なんですわよ。

