ニキビは多くの人が経験する身近な皮膚トラブルですが、「白ニキビ」「赤ニキビ」など色によって状態が異なることをご存じでしょうか? ニキビは進行段階によって見た目や炎症の程度が変化し、適切な対処法も変わります。そこで、ニキビの種類ごとの特徴や治療法について、ぶん皮膚科クリニック院長の文先生に聞きました。

監修医師:
文 省太(ぶん皮膚科クリニック)
鳥取大学医学部保健学科、奈良県立医科大学医学部を卒業。その後、JCHO大阪病院、堺市立総合医療センター、大阪医療センター、静岡県立静岡がんセンター、大阪国際がんセンターなどで皮膚科医として経験を積む。2025年に「ぶん皮膚科クリニック」を開院した。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。難病指定医、臨床検査技師。
ニキビとは?
編集部
ニキビとは、どのような状態を指すのでしょうか?
文先生
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚疾患です。毛穴の詰まりや皮脂分泌、アクネ菌などが関与して起こり、炎症を繰り返すこともあります。思春期だけでなく大人にも見られ、慢性的に続く場合も少なくありません。
編集部
ニキビができるメカニズムについて、もう少し詳しく教えてください。
文先生
毛穴の出口で角質が厚くなると、皮脂がうまく排出されず、毛穴の中にたまります。これが面皰(めんぽう)と呼ばれる状態です。さらにアクネ菌などが関与して炎症が起こると、赤く腫れたり膿を持ったりするニキビへ進行します。
編集部
大人ニキビと、思春期のニキビとは違うのでしょうか?
文先生
思春期のニキビは皮脂分泌の増加が大きく関与しますが、大人ニキビはそれに加えて、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、紫外線、ストレスや生活環境など、さまざまな要因が複雑に絡み合ってできることが多いですね。そのため、治りにくく繰り返しやすい特徴があります。
編集部
ニキビを放置するとどうなりますか?
文先生
炎症が強いニキビを繰り返すと、ニキビ跡として残ることがあります。また、赤みだけでなく、クレーター状の凹凸や色素沈着につながる場合もあります。ニキビの色によっても状態は異なるため、違いを見極めることが大切です。特に、黄ニキビのように膿を伴う段階まで進行すると、瘢痕化(はんこんか/傷跡が残ること)のリスクも高くなるため、早めの治療をおすすめします。
白・黒・赤・黄ニキビの違い
編集部
ニキビの色によって状態が異なるのでしょうか?
文先生
異なります。例えば、よく見られる白ニキビは「白色面皰」と呼ばれる初期段階のニキビです。毛穴が閉塞し、内部に皮脂がたまっている状態ですが、まだ炎症は強くありません。小さな盛り上がりとして見えることが多く、この段階で適切に治療できると悪化を防ぎやすくなります。ほかにも、黒ニキビや赤ニキビ、黄ニキビなどがあります。
編集部
黒ニキビは、なぜ黒く見えるのでしょうか?
文先生
黒ニキビは「黒色面皰」と呼ばれ、毛穴が開いた状態で皮脂や角質が酸化することで黒く見えることがほとんどです。鼻周囲など皮脂分泌の多い部位で目立ちやすく、毛穴トラブルとして悩む人も多いですね。
編集部
赤ニキビや黄ニキビになると、何が起こっているのでしょうか?
文先生
赤ニキビは炎症が起こっている状態で、痛みや腫れを伴うことがあります。さらに炎症が進み、膿がたまると黄ニキビになります。黄ニキビは皮膚へのダメージが強く、ニキビ跡につながりやすい段階です。炎症が落ち着いてくると、紫色っぽく見える消退期のニキビになることもあります。
編集部
ニキビの種類によって、対処法も変わりますか?
文先生
変わります。例えば、白ニキビや黒ニキビでは、毛穴の詰まりを改善し悪化を防ぐケアが重要です。一方、赤ニキビや黄ニキビのように炎症を伴う場合は、炎症を抑える治療が必要になることもあります。炎症が強い状態で無理につぶしたり、自己判断で過剰に洗ったり刺激の強いケアを行ったりすると、悪化やニキビ跡につながる可能性もあるため注意が必要です。

