気になる仕上がりや注意点
編集部
自毛植毛では、どのくらいの本数を移植できますか?
中島先生
移植できる株数には限りがあります。一般的にはFUT法で約5000〜7000株、FUE法で約2000〜3000株が生涯採取可能な目安とされています(※)。限られたドナーをどう使うかが重要になります。※患者さんのドナー部の密度や頭皮の状態により変動します
編集部
効果は、どのくらいの期間で実感できますか?
中島先生
個人差はありますが、効果を実感するまでには時間がかかります。数カ月〜半年以上かけて徐々に生えそろってくるケースが多く、しっかり生えそろうまでには術後1年ほど必要です。
編集部
ほかに、植毛について知っておいたほうがよいことはありますか?
中島先生
希望する移植量や将来的な植毛の可能性に加え、一人ひとりの状態や植毛歴も踏まえて、無理のない方法を選ぶことが大切です。FUT法はメスで切って縫合するため、主に後頭部を横に走る線状の縫合痕が残りますが、痕が気になる場合は、傷痕自体への植毛やヘアタトゥーで目立たなくすることもできます。
一方、FUE法は、筒状の刃でくり抜くので、一つ当たり直径1mm程度のくり抜き痕が残ります。この傷は目立ちにくいものですが、過剰な採取はドナー部にあたる後頭部や側頭部の薄毛化につながる可能性があるため、注意が必要です。
どちらの方法にもメリット・デメリット、向き・不向きがあるので、医師と相談しながら自身に合わせた方法を選ぶことが望ましいでしょう。
自毛植毛は保険適用外の自費診療となるので、事前に費用を確認してください。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
中島先生
髪の毛に関する悩みは周囲に相談しにくく、一人で抱え込んでいる人が多くいます。また、薄毛の原因や治療に関する不正確な情報も多く流布しており、誤った治療やケアにより効果が出ず、不安になっている人も少なくないと思います。毛髪に詳しい近くの医療機関で相談すると悩みが軽くなることがありますので、まずは気軽に受診してみてください。
編集部まとめ
自毛植毛は、自分の毛根を移植することで薄毛部分にボリュームを補う治療です。方法はFUT法とFUE法の2種類があり、それぞれ適したケースが異なります。限られたドナーの使い方と将来の変化まで見据えることが欠かせません。そのためにも、まずは両者の違いを正しく理解しておきましょう。

