長女が3歳だったころの出来事です。ある日の夕方から、台風のような土砂降りの雨が降りだしました。激しく打ちつける雨を窓越しに見つめながら、家族で「これじゃあ外に出られないね」と話していたその夜、突然、義母から私のスマートフォンに何度も着信が入ったのです。この悪天候の中で一体何事かと思い、急いで電話に出てみると、義母から思いもよらないお願いをされて……。
義母から突然「イチゴ狩り」の提案
義母が連絡してきた内容は、「明日の朝、庭になった赤いイチゴを孫に収穫させてあげたい」というものでした。しかし、翌日は平日。朝は保育園の準備も仕事もあり、とても余裕がありません。
夫が電話を代わってこちらの事情を説明しつつ、「明日も朝からずっと雨だし、また今度でいいんじゃないかな?」とやんわり断ってくれました。しかし、義母はまったく引き下がらず、「でも、絶対に採ってもらいたいの!」「天候なんて関係ない! 旬なときに採らないと意味がないのよ!」と一方的に要望を押し通そうとします。
一度こうと決めると絶対に譲らないのが義母です。夜遅くまで何度も電話が続き、結局はこちらが折れるかたちになってしまいました。
大雨の庭に取り残された私たち
天気予報通り、翌朝も激しい雨が降り続いていました。朝の準備でバタバタしている時間帯でしたが、私たちは雨具を着込んで義実家へと向かいました。
まだ眠そうにしている長女を連れて、庭でイチゴ狩りを始めたのですが、娘がイチゴを1個収穫したその瞬間、義母は満足そうな表情を浮かべました。そして「じゃあ、私は仕事だから行くわね! イチゴ狩り、楽しんで!」とだけ言い残し、さっさと車で出勤してしまったのです。
大雨の庭にぽつんと取り残された私たち。義母と遊びたいモードになっていた長女は大泣きしてしまい、かんしゃくを起こす娘を必死になだめながら、慌てて保育園へ向かう羽目になりました。
その後、私が夫に「今日のことはどうしても納得がいかない」と正直な気持ちをぶつけると、夫は「あの人は昔から、一度やると決めたらどんな状況でも絶対にやりきるんだよ。そして毎回こうなるんだ」と苦笑いするばかり。
それでも、娘が大泣きしてしまったことや、私の落ち込む様子を見て、夫なりに思うところがあったようです。

