私が初めて体験した母の認知症介護のお話です。「もっとこうしていれば……」という後悔が今でも残っています。
母を襲った異変
ある日、母は自転車で近所のショッピングセンターへ出かけました。しかし、あとになって、母が反対方向にある他人の自宅に保護されていたとの連絡が入り、不安になった私たちはすぐに病院へ向かいました。
当初は単なる「物忘れ」だと思っていましたが、そこで母は前頭側頭型認知症(四大認知症の1つ。脳の前頭葉や側頭葉が萎縮することでさまざまな症状が現れる病気)と診断されました。
けがをきっかけに急激に進行
その後、母は階段から転落し、両足を骨折するという事故に遭いました。事故の影響もあったのか、認知症の病状は急激に進行していきました。
さらに、排泄の失敗が頻繁に起こるようになり、部屋の至るところにその痕跡が見受けられるようになりました。次第に、母が発する言葉も少なくなり、最後にはほとんど話さなくなってしまいました。

