息子の将来を思うあまり、私は進路に口を出し過ぎていました。ある日、偶然見つけた願書の下書きに、息子の本音が書かれていて、自分の言動を深く反省することになりました。
親の正解を押しつけていた
息子が高校卒業後の進路を考え始めたころ、私は安定した仕事に就いてほしいという思いから、資格の取れる学校を勧めていました。
「将来困らないほうがいい」「手に職があれば安心だから」と、何度も同じようなことを言っていたと思います。息子のためのつもりでしたが、今思えば、自分の不安を押しつけていたのかもしれません。
最初のうちは息子も話を聞いてくれていましたが、次第に返事が少なくなりました。進路の話になると「わかった」とだけ言って部屋に戻るようになり、親子の会話も減っていきました。
願書の下書きにあった本音
ある日、リビングに置かれていた書類の中に、息子が書いた願書の下書きを見つけました。見るつもりはなかったのですが、そこに書かれていた言葉が目に入り、思わず手が止まりました。
そこには、「自分で決めた道を認めてほしい」「親をがっかりさせたくない……」といった内容が書かれていました。それを読んだ瞬間、胸が締めつけられました。私は息子の将来を心配しているつもりで、いつの間にか息子自身の気持ちを置き去りにしていたのだと気付いたのです。

